激化するロードサイド型珈琲店戦争。各チェーンが語る店作りの戦略

 ここ最近、郊外の幹線道路上に店舗を構えるいわゆる“ロードサイド型”の珈琲店が増加している。2003年の関東進出以来、着々と店舗数を拡大している「コメダ珈琲」を筆頭に、関東を中心に出店していた「ミヤマ珈琲」が九州に進出したり、丸亀製麺を運営するトリドールが珈琲チェーン「コナズコーヒー」の展開を始めるなど、各チェーンの出店攻勢も目立つ。

ミヤマ珈琲以外もコンセプトが異なるさまざまな店を打ち出す銀座ルノアール

 飲食コンサルタントの赤土亮二氏によれば、「特に勢いがあるのはコメダ珈琲・ミヤマ珈琲・星乃珈琲。いわば“3強”」とされ、セルフ型に比べて高い単価により、設備や品質、サービスがよく、ファミリーやシルバー層にウケているという。

 実際に、コメダ珈琲広報の清水大樹氏は「『自宅のような居心地の良さ』をコンセプトに、ゆっくりとくつろいでもらえるような店作りを目指している」と話す。

 具体的には、通路を広く取ってベビーカーを押していてもすれ違い安い店内空間や、混雑する週末にも安心して足を運べるよう広い駐車場を設けるなどの取り組みだ。こうした施策は功を奏しているようで、休日のコメダ珈琲には家族連れの姿が目立つ。訪れている利用客に話を聞いてみると、「都心の喫茶店は急かされているようで落ち着かない」「小さい子供がいても安心して足を運べる」などの声があった。サラリーマンや学生などが中心の都市型のセルフ方式珈琲店とはまさに対局をなしているのだ。

FC展開で地元密着を目指すミヤマ珈琲

 また、九州進出を果たしたミヤマ珈琲では、“地域に根ざした店作り”を目指しているという。

「シニア層にいかに受け入れてもらえるかを考えると、地域コミュニティの中に入り込むことが重要になってくる。そこで、フランチャイズ契約によって地域の方に経営をお任せするスタイルを採っています。そうすることで、直営よりも遥かに地域に馴染みやすくなる。結果も上々で、実際に多くの地元の方々に利用して頂くことができています」(ミヤマ珈琲を運営する銀座ルノアール広報の大塚順之)

 同社が運営する銀座ルノアールは都市部、特にターミナル駅の駅前などを中心に多くの店舗を構えている。そこで重要になるのは第一に立地環境。しかし、それとは対象的な方法を採用することで、郊外店舗の出店を加速させているというわけだ。

⇒【次回】サードウェーブの流れで見直される「昔からの喫茶店」スタイル

<取材・文/上原純(OfficeTi)>

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