底値を狙ってガッツリ稼ぎたい株銘柄 ベスト5

 株で儲けた人々の武勇伝が漏れ聞こえてくる一方で、「インフレに備えよ」「円安時代に備えて外貨建て資産を持とう」といったメッセージも頻繁に聞かれる。そろそろ「自分も何か投資を始めないと、周囲から取り残されてしまうのではないか……!?」という焦りを感じ始めた人も多いのではないだろうか。  とはいえ、世の中にはあまりにも多くの金融商品が溢れている。一体、何を買えばいいのか……とお悩みの皆さんに代わって、ここではマネーのプロたちに意見を求めた。ぜひ、投資デビューの一助としてもらいたい。

割安株の探し方

金融商品05-01

成果が出るのはまだ先でも、その取り組みに期待できる銘柄を青田買いするのは夢のある戦略だ

〈当てはまる人は必読!〉 ■ 気は長いほうだ ■ 夢のある話が好きだ ■ 優良企業を応援したい  短期的な上げ下げに一喜一憂するのは心臓に悪い。とにかく気長に持っていれば、いつかは上がっているだろう……そんなユル~いスタンスで持つのに適した金融商品にはどんなものがあるのか? 「投資の王道としては『PBR(株価純資産倍率)が1以下の株』。割安株の代表的な目安です。これである程度利益が出ている(赤字でない)会社なら、早晩上がっていく可能性が高い。万一、下がってしまったとしても、せいぜい1〜2割のレンジ内でしょうから、比較的安心して持ち続けていられます」(『お金持ちの教科書』などの著作で知られる加谷珪一氏)  資産10億円の個人投資家・タカシマ氏(仮名)も「PBRの低さ」もしくは「時価総額の安さ」を銘柄選定の条件としている。 「いわゆる中小型株と言われる時価総額の安い銘柄であれば、収益が高まるにつれて株価が10倍化(テンバガー)する可能性も。アベノミクスで新規参入してきた人の多くは、その時々の人気投票で株を買っている印象。その中で不当に低く評価されている企業も少なくないので、そうした銘柄を拾っていきたいですね」  加えて、イノベーションをもたらす技術開発を行っているような企業であれば、長期保有すれば必ずリターンがある……とタカシマ氏。投資アドバイザーの櫻井英明氏が個人的にもっとも注目していると語る「ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ」(6090)もまた「イノベーションをもたらす技術開発」を行っている企業だと言えるだろう。 「バイオベンチャー企業で、うつ病を血液検査で簡単に診断するためのマーカーを開発しているところです。開発にあたっては、地元である山形県と鶴岡市、そして慶應義塾大学から絶大なる援助を受けている。マーカーが完成した暁には飛躍的に伸びるはず」  長期投資のバイブル、通称「赤本」こと『株式投資の未来』(ジェレミー・シーゲル著/日経BP社)に乗っかってみることを提案するのはバリュー株を中心とした攻めの運用で知られるwww9945氏。 金融商品05-02「同書の巻末には、フィリップ・モリス、コカ・コーラ、P&Gなど、“成長のワナ”に陥ることなく永続的に儲けていけるアメリカ企業のリストが掲載されています。この中の上位10社を10株ずつ買ってみて、長期にわたって持ち続ける……という戦略も悪くないと思いますよ」  鉢植えを育てる感覚で、のんびり見守っていれば、ウン年後に高笑いできるかも!

厳選5商品

「安田倉庫」 東証1部・9324 1022円 「旧安田財閥系倉庫会社。保有株式+不動産から有利子負債を引いた資産額563億円に比して、株式時価総額が313億円のバリュー株。PBR0.52倍」(www9945氏) 「NCS&A」 東証2部・9709 275円 「日本コンピューターシステムとアクセスが合併。後者は’09年に不祥事で上場廃止になるも、その後の堅実な経営により合併に至る。PBR0.59倍」(タカシマ氏) 「ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ」 マザーズ・6090 1116円 「メンタルヘルスケアへの関心が高まるなか、うつ病の早期発見への貢献が大いに期待される。株価1119円はほぼ下がないのでお買い得」(櫻井氏) 「インフォテリア」 マザーズ・3853 250円 ファイル共有/配信ソフト「ハンドブック」が高い評価を得る。「マイクロソフトのように、パッケージソフトで世界を席巻してほしい」(櫻井氏) 「『永続的に儲かる米企業』に分散投資」 ジェレミー・シーゲル著『株式投資の未来』の巻末には、ペプシ、(チョコレートの)ザ・ハーシーズ・カンパニーなどの企業もリストアップされている 【加谷珪一氏】 専門分野は金融、経済、ビジネスほか。億単位の資産を運用する個人投資家でもある。著書に『お金は歴史で儲けなさい【櫻井英明氏】 ストックウェザー『兜町カタリスト』編集長。投資アドバイザー。著書に『REITなら、ほったらかしでもやっぱり儲かる!【www9945氏】 21年間勤めた会社を昨年退社し、晴れて専業投資家に。著書に『年収300万円、掃除夫の僕が1億円貯めた方法【タカシマ氏(仮名)】 小学生の頃からファミコンソフト『松本亨の株式必勝学』をやり込む。2年前から専業投資家に。運用資産10億円 ― 今、買うべきマル得金融商品 ―
ハッシュタグ
バナー 日本を壊した安倍政権
新着記事

ハーバービジネスオンライン編集部からのお知らせ

政治・経済

コロナ禍でむしろ沁みる「全員悪人」の祭典。映画『ジェントルメン』の魅力

カルチャー・スポーツ

頻発する「検索汚染」とキーワードによる検索の限界

社会

ロンドン再封鎖16週目。最終回・英国社会は「新たな段階」に。<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

国際

仮想通貨は“仮想”な存在なのか? 拡大する現実世界への影響

政治・経済

漫画『進撃の巨人』で政治のエッセンスを。 良質なエンターテイメントは「政治離れ」の処方箋

カルチャー・スポーツ

上司の「応援」なんて部下には響かない!? 今すぐ職場に導入するべきモチベーションアップの方法

社会

64bitへのWindowsの流れ。そして、32bit版Windowsの終焉

社会

再び訪れる「就職氷河期」。縁故優遇政権を終わらせるのは今

政治・経済

微表情研究の世界的権威に聞いた、AI表情分析技術の展望

社会

PDFの生みの親、チャールズ・ゲシキ氏死去。その技術と歴史を振り返る

社会

新年度で登場した「どうしてもソリが合わない同僚」と付き合う方法

社会

マンガでわかる「ウイルスの変異」ってなに?

社会

アンソニー・ホプキンスのオスカー受賞は「番狂わせ」なんかじゃない! 映画『ファーザー』のここが凄い

カルチャー・スポーツ

ネットで話題の「陰謀論チャート」を徹底解説&日本語訳してみた

社会

ロンドン再封鎖15週目。肥満やペットに現れ出したニューノーマル社会の歪み<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

社会

「ケーキの出前」に「高級ブランドのサブスク」も――コロナ禍のなか「進化」する百貨店

政治・経済

「高度外国人材」という言葉に潜む欺瞞と、日本が搾取し依存する圧倒的多数の外国人労働者の実像とは?

社会