ANA支援表明で値上げの噂、スカイマークはどうなる?

ANA 民事再生法の適用やその後の上場廃止が世間を大きく騒がせたスカイマーク。ANAが支援を発表したものの、国内の航空運賃値下げの旗振り役だっただけに、“大手2社への集約”に対する不安の声は多い。航空評論家・秀島一生氏が解説する。 「資本参加があるとはいえ、それぞれれっきとした別の航空会社。ANAと同じ価格帯まで値上げすることは考えづらいでしょう。ちなみに、国内LCCは黒字化に苦戦中。ANAが支援した背景には売上ではなく、限りある空港の発着枠や路線などの“シェア”を手に入れたかったのでは?」  効率化によって低価格化を実現しているLCCだが、不安も付きまとう。 「一部のLCCでは、効率化の名のもとに安全管理もコストカットしています。あるLCCの社長が風邪の症状を訴えた機長に対し『飛ばなければクビだ!』と激怒した話や、整備士が機体の異常の報告をもみ消したという話も耳にしています。それほどスケジュールは過密で、パイロットも定年を延長しなければならないほど不足。LCCによって便数の絶対数は増えていますから、空のトラブルは必然的に増えていくでしょうね」  では、どのような対策が求められるのか? 「国が規制を強化すべきですが、LCCがペイできるようにと規制緩和の方向に進んでいるのが実状。航空会社の“自浄作用”に期待しますが、トラブルが起きた後での対応になってしまうでしょうね。ただ、今後のスカイマークはANAグループに入った以上、看板に泥は塗れません。ANA傘下で評判のいい『バニラエア』のようにサービスや安全面はより強化されていくのではないでしょうか」
バナー 日本を壊した安倍政権
新着記事

ハーバービジネスオンライン編集部からのお知らせ

政治・経済

コロナ禍でむしろ沁みる「全員悪人」の祭典。映画『ジェントルメン』の魅力

カルチャー・スポーツ

頻発する「検索汚染」とキーワードによる検索の限界

社会

ロンドン再封鎖16週目。最終回・英国社会は「新たな段階」に。<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

国際

仮想通貨は“仮想”な存在なのか? 拡大する現実世界への影響

政治・経済

漫画『進撃の巨人』で政治のエッセンスを。 良質なエンターテイメントは「政治離れ」の処方箋

カルチャー・スポーツ

上司の「応援」なんて部下には響かない!? 今すぐ職場に導入するべきモチベーションアップの方法

社会

64bitへのWindowsの流れ。そして、32bit版Windowsの終焉

社会

再び訪れる「就職氷河期」。縁故優遇政権を終わらせるのは今

政治・経済

微表情研究の世界的権威に聞いた、AI表情分析技術の展望

社会

PDFの生みの親、チャールズ・ゲシキ氏死去。その技術と歴史を振り返る

社会

新年度で登場した「どうしてもソリが合わない同僚」と付き合う方法

社会

マンガでわかる「ウイルスの変異」ってなに?

社会

アンソニー・ホプキンスのオスカー受賞は「番狂わせ」なんかじゃない! 映画『ファーザー』のここが凄い

カルチャー・スポーツ

ネットで話題の「陰謀論チャート」を徹底解説&日本語訳してみた

社会

ロンドン再封鎖15週目。肥満やペットに現れ出したニューノーマル社会の歪み<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

社会

「ケーキの出前」に「高級ブランドのサブスク」も――コロナ禍のなか「進化」する百貨店

政治・経済

「高度外国人材」という言葉に潜む欺瞞と、日本が搾取し依存する圧倒的多数の外国人労働者の実像とは?

社会