マイルドヤンキーの娯楽文化と株価

日本の人口の半数以上を占めると言われているマイルドヤンキー。彼らの消費動向を探ると、今後成長していく企業が見えてくるという。オススメのマイルドヤンキー株をアナリストが解説する。

メーカー本体ではなく周辺機器の会社に注目

マイルドヤンキー マイルドヤンキーがレジャーをする際にキーワードとなるのが「安近短」。費用が安く、距離が近く、短い日程で行けるというところに、オススメ銘柄のヒントが隠れている。 「安近短の観点から、カラオケやボーリングに注目ですね。ラウンドワンや、シダックスなどが上場しています。中でも業績がいいのが、コシダカホールディングス。『カラオケまねきねこ』を経営している会社ですが、女性向けのフィットネス事業もやっていて、その辺りがすごく伸びてますね」  レジャー関連の株は、株主優待が美味しいと聞くが、どうなのだろうか? 「確かに株主優待が注目されている面もありますね。ただし、毎日遊びに行くようなヘビーユーザーだと物足りないかもしれません。実際にオリエンタルランドなどの株主優待を一番よく買う層は、ご年配の方。株主優待でもらったディズニーランドのチケットを孫にあげるという感じです」  どうやら、株主優待だけを目当てにするのは、避けたほうが無難のよう。  マイルドヤンキーにとっては車は必須アイテムだ。ここでアナリストの小川佳紀氏からとっておきのアドバイスが。 「移動は基本車ということで、ダイハツやホンダなど大元の会社に目が行きがちですが、注目すべきはイエローハットやオートバックスなど、周辺機器を販売する会社。車を買ったら、スピーカーやカーナビなどを買いますよね。そのため、自動車の周辺機器をやっている会社には恩恵がある可能性が高いです」  小川氏いわく、株は連想ゲームだという。 「例えば、EXILEの公式サイトをやっているエムアップという会社の株価が結構上がっているんです。そういうふうに人気のあるモノの周辺を探ってみるのもオススメですよ」 <安定した客層が売り上げを維持>
株式会社オリエンタルランド

株式会社オリエンタルランド

●株式会社オリエンタルランド 消費増税後にディズニーランドの入園料が値上がりしたものの、売り上げにそれほど影響はなく、過去最高益が続く。新しい戦略を次々打ち出すのも好調のカギに <新たな事業展開が好調>
コシダカHLDG

コシダカHLDG

●コシダカHLDG 売り上げの主力となっているカラオケ事業に加えて、女性専用のフィットネス事業も好調で株価は上昇傾向。今後の期待値も高いと見られている <消費増税の影響なしで期待値大>
イエローハット

イエローハット

●イエローハット 業績は堅調。消費増税の駆け込み需要による売り上げアップに対し、消費増税後もそれほど反動がなかったため、業績はもう一段伸びると見られている 【小川佳紀氏】 フィスコ株式リサーチ部アナリスト。中堅証券会社を経て現職。中小型株や新興市場株の分析から為替相場の動向まで幅広く担当する。世界を見据えた銘柄選定に定評がある。 ― マイルドヤンキーが株価を動かす【6】 ―
バナー 日本を壊した安倍政権
新着記事

ハーバービジネスオンライン編集部からのお知らせ

政治・経済

コロナ禍でむしろ沁みる「全員悪人」の祭典。映画『ジェントルメン』の魅力

カルチャー・スポーツ

頻発する「検索汚染」とキーワードによる検索の限界

社会

ロンドン再封鎖16週目。最終回・英国社会は「新たな段階」に。<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

国際

仮想通貨は“仮想”な存在なのか? 拡大する現実世界への影響

政治・経済

漫画『進撃の巨人』で政治のエッセンスを。 良質なエンターテイメントは「政治離れ」の処方箋

カルチャー・スポーツ

上司の「応援」なんて部下には響かない!? 今すぐ職場に導入するべきモチベーションアップの方法

社会

64bitへのWindowsの流れ。そして、32bit版Windowsの終焉

社会

再び訪れる「就職氷河期」。縁故優遇政権を終わらせるのは今

政治・経済

微表情研究の世界的権威に聞いた、AI表情分析技術の展望

社会

PDFの生みの親、チャールズ・ゲシキ氏死去。その技術と歴史を振り返る

社会

新年度で登場した「どうしてもソリが合わない同僚」と付き合う方法

社会

マンガでわかる「ウイルスの変異」ってなに?

社会

アンソニー・ホプキンスのオスカー受賞は「番狂わせ」なんかじゃない! 映画『ファーザー』のここが凄い

カルチャー・スポーツ

ネットで話題の「陰謀論チャート」を徹底解説&日本語訳してみた

社会

ロンドン再封鎖15週目。肥満やペットに現れ出したニューノーマル社会の歪み<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

社会

「ケーキの出前」に「高級ブランドのサブスク」も――コロナ禍のなか「進化」する百貨店

政治・経済

「高度外国人材」という言葉に潜む欺瞞と、日本が搾取し依存する圧倒的多数の外国人労働者の実像とは?

社会