別の日。「
【天国への電話】日本を代表する霊能力があなたと、亡くなった人をつなぐ。この人、本物 by 絵本作家のぶみ」とのルームが立ち上がっていた。
のぶみ氏はたびたび炎上することでおなじみの絵本作家。そして「日本を代表する霊能力」で「本物」とされてコラボしているのはまたも天宮氏。二人はスピリチュアルビジネスでの繋がりなのか、旧知の仲のようだ。
その「日本を代表する霊能力」に惹かれたのか、のぶみ氏との繋がりか、今度はなんと世界的アニメの主役を務める超有名女性声優Mさんが「【天国への電話】」のゲストスピーカーになっていたというのだ。
Mさんは昨年、事務所のトラブルに見舞われ週刊誌沙汰になっていた。大病もされ、苦労した過去があるとのこと。頻繁にClubhouseにいるのを目撃されるらしい。
情報提供者が会話を聞き始めた頃、既にMさんは「号泣していた」。
そこに「亡くなったご親御さんは、あなたには大変な思いをして欲しくないと仰っていますよ」と天宮氏。霊能力がなくても誰にでも言えそうなこんな慰めに、声優さんは泣きながら両親とのエピソードなどを打ち明けたという。
天宮氏はこのように畳みかける。
「数か月以内に理解者が現れます。女性2人と……男性が1人。挨拶もできないようなこんな人が? と思うかもしれない。事業が軌道に乗るのは2年後ですね」
その3人組が何者なのかは分からないが、自称霊能者の頭の中で具体的にイメージできている出会いが実際に訪れたとして、この声優Mさんが「本当だったんだ!」と思ってしまって進む先に待つものは……。もう泣かせた時点で「大物声優、ゲットだぜ!」なんて思われていないだろうか。
心が弱った時に背中を押してもらいたいのは分かるが、ちょっと慎重に考えた方がいいのでは。こんな「自称霊能者」の他に頼る人はいなかったのだろうかと心配になる。
このような「霊能者」だけでなく、「開運」「稼ぐ方法」「成功の秘訣」などを謳う部屋に、たとえ有名タレントが来て会話していたからといって、主宰者の信用は担保されないと思ってもらいたい。
文章ならば誰かに読み返された時、「おかしい」と否定されることでも、音声であれば雰囲気と勢いで人の心を掴むことができるかもしれないのだ。
ましてや話を外部に漏らさないという制約も一応あるSNS。早くも廃れてきたとはいえ、同じ興味を持つ人が集まる閉鎖的空間が、まるでカルト宗教のように先鋭化してしまっていないかなど、十分に注意してほしい。
<文/黒猫ドラネコ>