大麻由来のCBDが台頭する中、忌避されるもう一つの成分「THC」。本当に有害なだけなのか

カンナビジオール(CBD)の台頭

growing indica cannabis plant marijuana

画像はイメージ(adobe stock)

 海外での大麻規制の変更を受けて、日本でも2021年の1月から大麻法制のあり方を見直す有識者会議が毎月開催されています。使用に対する罰則を新たに設けることが提案されるなど厳罰維持の方針が示される一方で、医療目的の大麻使用に関しては一定の理解を示す流れが生まれつつあります。  この背景にはカンナビジオール(CBD)と呼ばれる大麻成分の台頭があります。CBDには大麻草の主成分であるTHCのような陶酔作用がなく、抗炎症作用や抗酸化作用、抗てんかん作用などの様々な薬効が認められ、日本でも食品、化粧品、サプリメントとして幅広く流通しています。  特に難治てんかんの特効薬として、欧米ではエピディオレックスという名前の医薬品が2018年から病院で処方されるようになりました。このエピディオレックスを始めとした大麻由来の医薬品を国内でも使えるようにするための臨床研究を行う動きが起きているため、有識者会議でもCBDの医療効果には理解を示す発言が目立ちました。

THCが含まれる製品で発作が軽減

 一方でTHCに関しては医療価値のない有害成分という意見が支配的でした。しかしこれは、大麻=悪という先入観に基づいた見方と言えます。我々は国内で流通しているCBD製品を原価で難治てんかん患者に届けるチャリティープログラム(みどりのわ)を運営し、約30名の難治てんかん患者を追跡しています。その中にはCBDだけでは発作のコントロールがつかないけれど、THCを含有する製品では発作が消失した男の子がいるのです。  その子は1歳時の頭の怪我をきっかけとし、2歳半頃からてんかん発作が出現するようになりました。病院から処方される薬を服薬しても、けいれんが持続する日々が続きました。御両親は日本国内では小児向けに受けることができない先進医療を受けるためアメリカに渡航した際にCBDについての情報を得て、アメリカで“シャーロッツ・ウェブ“というブランドのCBDオイルを帰国時に購入し、スーツケースで持ち帰りました。  帰国後、発作が増加した際に恐る恐る服薬させてみたところ、一ヶ月後には1日に30回ほど認められた発作が完全に消失したのです。さらにその後、服薬していたCBD以外の抗てんかん薬を中止することができました。しかし問題は、このシャーロッツ・ウェブが日本には輸入できないのです。
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わずかでもTHCが含まれると「大麻」扱い
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