投資歴20年のFXトレーダーが辿り着いた境地とは?

アベノミクスで発生した急激な円安トレンド後は、横ばい状態が続くFX。だが、長者たちはここでも勝つ手法を編み出していた!

相場予想せずともFXは勝てる

<運用資産1億6000万円/スイング:natsuzoh氏>
natsuzoh氏

natsuzoh氏

「損切りも、細かい相場予想もしない。上下どちらに動いても儲かるよう、機械的に“買い下がり/売り上がり”して、ポジションを調整するだけです」  そう説くのは専業歴10年、ベテラン投資家のnatsuzoh氏だ。セオリーの逆を行く、その考え方は独特だ。相場が下がれば、買いと売り、両方の新規ポジションの指値を一定幅にズラリと並べていく。 「大切なのは指値の“甘辛”です。買い相場なら“買いに甘く(指値幅を広く)・売りに辛く(指値幅を狭く)”する。買い指値を1円幅に設定したら、売り指値は1円5銭幅にするといったように5%内で調整します。そうすると、同じ5円幅のなかで買いは5本、売りは4本と買いポジションを多く持つことになります。逆に売り相場なら“買いに辛く・売りに甘く”です」
ポジション調整

一定の幅で買い下がり・売り上がりを行って数十銭幅でも利食えるときに利食って損切りはしない。レンジでは強みを発揮するが強力なトレンド相場には不向きか。資金が豊富な人向けのやり方だ

 相場が一定のレンジで動き、長期戦略と捉えれば負けが確定しない手法。ここで欠かせないのが資金管理だ。 「この手法は一方向に強いトレンドが発生すると、利確できずに含み損が増える一方。為替はトレンドが長く続きやすいので、20円幅の変動ではピクともしない資金管理が必要になります」  20円以上の変動にも耐えられる枚数で指値の幅、ポジション量を決めていく。シンプルなようだが、このやり方でnatsuzoh氏は継続的に儲けている。 「今は円安だから買いポジを増やしすぎないよう、『買いに辛く・売りに甘く』。米ドル/円=70~80円に下がってもいいように調整します」  ちなみに、アベノミクス相場の先行きは? 「トレンドは後になって気づくもの。第1幕だ、第2幕だと予想しても本当は意味がない」  この人にアベノミクスは関係ない。ひたすらナンピンを繰り返すのみ――。そこに必要なのは、見事なまでの資金管理能力なのである。 <教訓> 円安・ドル高の今は売りに甘く、80円まで下落対応できるよう調整 【natsuzoh氏】 [投資歴:’94年から20年間/アベノミクス益:3000万円超/主な通貨ペア:米ドル/円、ユーロ/円]FX、株、225先物などを手がける専業歴10年のベテラン投資家。現在はFXを中心に運用し、アベノミクス開始時からだと利益は3000万円。資産はとうに億超えを達成済。 http://ameblo.jp/natsuzoh95/
バナー 日本を壊した安倍政権
新着記事

ハーバービジネスオンライン編集部からのお知らせ

政治・経済

コロナ禍でむしろ沁みる「全員悪人」の祭典。映画『ジェントルメン』の魅力

カルチャー・スポーツ

頻発する「検索汚染」とキーワードによる検索の限界

社会

ロンドン再封鎖16週目。最終回・英国社会は「新たな段階」に。<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

国際

仮想通貨は“仮想”な存在なのか? 拡大する現実世界への影響

政治・経済

漫画『進撃の巨人』で政治のエッセンスを。 良質なエンターテイメントは「政治離れ」の処方箋

カルチャー・スポーツ

上司の「応援」なんて部下には響かない!? 今すぐ職場に導入するべきモチベーションアップの方法

社会

64bitへのWindowsの流れ。そして、32bit版Windowsの終焉

社会

再び訪れる「就職氷河期」。縁故優遇政権を終わらせるのは今

政治・経済

微表情研究の世界的権威に聞いた、AI表情分析技術の展望

社会

PDFの生みの親、チャールズ・ゲシキ氏死去。その技術と歴史を振り返る

社会

新年度で登場した「どうしてもソリが合わない同僚」と付き合う方法

社会

マンガでわかる「ウイルスの変異」ってなに?

社会

アンソニー・ホプキンスのオスカー受賞は「番狂わせ」なんかじゃない! 映画『ファーザー』のここが凄い

カルチャー・スポーツ

ネットで話題の「陰謀論チャート」を徹底解説&日本語訳してみた

社会

ロンドン再封鎖15週目。肥満やペットに現れ出したニューノーマル社会の歪み<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

社会

「ケーキの出前」に「高級ブランドのサブスク」も――コロナ禍のなか「進化」する百貨店

政治・経済

「高度外国人材」という言葉に潜む欺瞞と、日本が搾取し依存する圧倒的多数の外国人労働者の実像とは?

社会