再びの緊急事態宣言で戦々恐々とするパチンコ業界。「生贄」の悪夢は繰り返されるのか?

前回緊急事態宣言時に休業中のパチンコ店

大半のパチンコ店が休業要請に応じ、クラスターも出さなかったにもかかわらず叩かれた前回の緊急事態宣言時。(本文中に出てくる店舗と写真の店舗は無関係です)
photo by Ned Snowman / Shutterstock.com

1回目の緊急事態宣言から学んだパチンコ業界

 首都圏の一都三県に再び緊急事態宣言が発令される見込みだ。  政府や一都三県の知事らの発言を聞くと、今回の緊急事態宣言の主たる目的は医療崩壊の阻止であり、急拡大するコロナ感染を鈍化させるためのターゲットは「飲食店」であるとしている。飲食店の営業時間を20時までとし、酒類の提供は19時までとする方向で要請することが既に報道されている。  いまだ休業に伴う補償などの話もない中で、飲食店経営者らがこの要請にどれだけ応じるのかはさておき、果たして政府や知事らの要請は「飲食店」だけに留まるのか。4月の1回目の緊急事態宣言時に、政府や知事らから露骨なほどにターゲットにされ、メディアや世論からも徹底的に叩かれたパチンコ業界では、あの時の悪夢が繰り返されるのではないかと戦々恐々としている-ー。  4月の緊急事態宣言発令時、パチンコ店は政治・メディア・世論の格好の的になった。ワイドショーではどの局も毎日パチンコ店の様子をリポートしたし、テレビやネットのニュースでもパチンコ店はクラスターになる恐れがある場所として報道された。東京都医師会ですらそのようなミスリードをした(後日訂正)。実際には、たった1件ものクラスターも発生させず、また都道府県知事らの休業要請に対して全体の98%以上が協力休業に応じていたにも関わらずだ。  だからパチンコ業界は緊急事態宣言が解除され営業再開を始めた頃から、徹底してコロナ対策を講じるに留まらず、それを世間一般に周知するため大いに腐心した。

そもそも、パチンコ店は「三密」には該当しない

 パチンコ店のみならず、すべての商業店舗においてコロナ対策の基本は、消毒と三密対策である。手指消毒や入店時の検温、遊技台の消毒清掃等の消毒作業は勿論のことではあるが、本来パチンコ店においては当たり前であった「三密対策」についての広報にも力を入れた。  曰く、パチンコ店は限りなく三密の状況ではないということ。  そもそも遊技はパチンコ台と対面で行われ、誰かと向かい合って喋ったりもしない。また飛沫感染を防ぐための台間ボードを設置し、より一層の密接な状況を回避していった。密集についても同様である。行列が出来やすい開店時にはソーシャルディスタンスの徹底のほか、入場順抽選券の時差配布等の最大限の配慮を行った。また閉店時のカウンター回りにも対策を施した。何よりも密閉についての対策は流石であった。  本来、タバコの煙対策をし続けてきたパチンコ店の換気力は、焼肉店以外の他の業態の追随を許さない。10分もあれば店内の空気は綺麗に循環される。  「パチンコ店は三密ではない。だから安心して遊びに来て欲しい」  日本のすべてのお店の人たちがそうだったように、パチンコ店もコロナ対策の一年を必死に過ごしてきた。そして二度目の緊急事態宣言である-ー。
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2度目の緊急事態宣言下でパチンコ業界がどうなるのか?
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