2度目の緊急事態宣言下で、パチンコ業界がどうなるのか?
一都三県に緊急事態宣言が発令されたとして、当面の対策が飲食店であることは間違いない。20時までの営業時短要請。パチンコ業界にとって問題は、この時短要請がパチンコ店にまで適用されるのかということ。すべては感染状況次第であることは間違いないが、映画館やゲームセンター、カラオケ等の娯楽関連施設に人が流れるようであれば、パチンコ店を含む娯楽施設にも時短要請はなされるであろう。
都内パチンコ店の店長の話。
「現状で自分の店が休業要請に応じるのは難しい。時短要請があったとして、20時までならやはりそれも応じがたい」
仮にパチンコ店が20時までの時短要請に応じる場合、仕事帰りのサラリーマン客層を完全に失う。駅前立地が多い都内のパチンコ店でその影響は甚大だ。
「そもそもパチンコ店は三密ではないと言われ始めている。無理矢理に要請を押し付けられる必要はないのではないか」(同店長)
ここからは私(筆者)の持論である。
もし今回の緊急事態宣言において、パチンコ業界が三密対策を強く主張するのであれば、もしかしたら
筋を違えるかも知れない。
今回、政府や知事らが問題にしているのは「三密」ではない。もし三密が問題であるならば、初詣の参拝や箱根駅伝の応援が問題視されるのか。「密集・密接・密閉の三つの条件が揃う場所は感染危険度が高い」という対策の時代は終わった。
小池東京都知事が2日の記者会見で「直ちに徹底した人流の抑制をはじめとする感染拡大防止対策の強化が必須」と語った通り、
「人を街に出さない」、「人の流れを作らない」というのが最大の狙いなのだ。
20時以降に街から人がいなくなるという事を目的とするのであれば、パチンコ店に対する営業時短要請も充分に想定される。その時、関連するパチンコ業界団体は一都三県の知事の要請を受諾するのか。仮に受けたとして、一都三県のパチンコ店はその要請や団体の指示を受け入れるのか。もし受け入れなければ、1度目の緊急事態宣言時の悪夢が繰り返されるのか。
業界関係者はやはり戦々恐々としている。
<取材・文/安達夕>