コロナ禍のファミレス狂騒曲―かつての関西大手「フレンドリー」、新型コロナを機に「脱ファミレス」を決断

関西圏の30代以上なら誰もが知るファミレスが消滅へ

 コロナ禍のなか、業績悪化に苦しむ大手ファミレスたち。各社ともに急速な合理化に迫られ、なかには大規模な店舗整理に乗り出す企業もみられるようになった。  京阪神を中心に多くのファミレスを展開し、永年にわたって関西大手のファミレスとして親しまれた「フレンドリー」(本社:大阪府大東市)もその1つだ。  2018年より大手ファミレス「ジョイフル」(本社:大分県大分市)出資のもとで経営再建を進めていた同社であったが、なんと新型コロナ禍を機に主業を捨てる、つまり、「ファミレス業態の店舗を全て閉店する」決断を下したという。
関西大手「フレンドリー」

かつての関西大手ファミレス「フレンドリー」の店舗(大阪府守口市)
現在は系列うどん店「香の川製麺」に転換している。

「ファミレス」と「居酒屋」で成長を遂げた関西大手「フレンドリー」

 フレンドリーは1954年に重里善四郎氏により寿司店「すし半」として大阪市の新世界で創業。マクドナルドが銀座に日本初進出したのと同年である1971年には、早くものちの主力業態となるファミリーレストラン「フレンドリー」の前身を大阪府大東市に開店させており、国内におけるファミレスチェーンの先駆け的存在でもあった。ちなみに和食ファミレスとして知られる「和食さと」の創業者である重里進氏は善四郎氏の弟にあたり、兄弟は揃って「関西のファミレス王」となった。  その後、関西にも「すかいらーく」「ロイヤルホスト」など他地域に本社を置く大手ファミレス各社が相次いで進出したことを受けて、1980年代後半からは米国大手ハンバーガーチェーン「カールスジュニア」とFC契約を締結したほか、イタリアンや海鮮レストラン業態に参入するなど経営の多角化を進めた。  そうしたなか、21世紀に入って以降、競合との差別化を図るべく力を入れたのが「居酒屋業態」であった。2000年代には新業態として居酒屋「源べい」「土筆んぼう」などの展開を開始。2009年9月にはセルフ式讃岐うどん専門店「香の川製麺」、2010年には都市型の駅前居酒屋「新・酒場 なじみ野」、2013年9月にはハワイ料理で勝負を挑んだファミレス「フレッシュフレンドリー」など様々な新業態を開発し、「ファミレス」と「居酒屋」の両輪による成長を目指した。
かつての源ぺい古市店

フレンドリーはファミレスと居酒屋を経営の両輪としていた。
フレンドリーが運営していた海鮮居酒屋業態「源ぺい古市店」(大阪市城東区)。
現在はマルヤス水軍を経て系列うどん店「香の川製麺」に転換。

しかし、競争激化により経営不振から脱却できなくなった同社は、2014年8月には政府系ファンド「地域経済活性化支援機構(REVIC)」傘下から約10億円の出資を受け、既存店を「低価格業態」に転換すべく、2016年4月に低価格海鮮居酒屋「マルヤス水軍」を、2017年10月に低価格カフェレストラン「ゴッツ」を立ち上げ、経営再建に挑むこととなった。
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生き残りをかけて「うどん店」で「withコロナ」に挑む
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