立花孝志のYouTubeチャンネルより
NHKから国民を守る党、改め、NHKから自国民を守る党・党首の立花孝志が「
NHK時代に記者職であったことはない」。先日、ついに
NHKがはっきりと文書でそう回答した。
立花孝志はこれまで
選挙公報にも「NHKでは記者だった」と書いてきたが、
NHKが社印付きの文書でキッパリ否定してしまったのだから、立花孝志に
公選法違反の疑いが強まったと言ってもいいだろう。
これまで立花孝志をカリスマ化し、立花孝志なら何かやってくれるに違いないという期待感を煽ってきたもの。それは
立花孝志が自称する「スーパーサラリーマン伝説」である。
ある時は記者、ある時は経理、ある時は会長秘書、大ヒットした「冬のソナタ」は立花孝志が買い付けたといい、NHKが獲得したプロ野球の放映権のほとんどは立花孝志による巧みな交渉によるものだったというストーリーだ。聞けば誰もが「んなわけあるかいな!」と思ってしまう奇抜な中二病ストーリーだが、一部のピュアなハートの持ち主は「立花さん、すげぇ!」と思ってしまうのである。
しかし、立花孝志のスーパーサラリーマン伝説は、この記事をもって、ぶっ壊れる。それどころか、脅迫罪、威力業務妨害、不正競争防止法違反に続き、4つ目の罪状がつくかもしれない。公職選挙法第235条違反だ。
立花孝志の選挙公報
立花孝志は、2017年の葛飾区議選、2019年の堺市長選などで、選挙公報のプロフィール欄に
「NHK職員(経理・記者)として採用され、約20年報道局などで勤務」と書いている。そして、YouTubeではこれまで幾度となく「元NHK記者」だと述べている。ところが、「立花孝志かく闘えり」という自伝的ムック本の中では「NHK入局・和歌山放送局庶務部に配属」と書かれていて、その後は「スポーツ報道センター」などに配属されたという。本人の自伝にすら「記者職」であったことを示す根拠がない。
立花孝志の「元NHK記者」という肩書きは、一体、何を根拠にしているのか。立花孝志いわく、「日本相撲記者クラブや東京運動記者クラブの記者証を持っていた」ことが「記者だった」という証拠らしい。しかし、NHKの記者職というのは、記事を書いたり、あるいは、報道番組などに出演してレポートする仕事である。残念ながら、これまで立花孝志が書いた記事や映像は見つかっていない。レポートや出演したニュース番組が一つも存在しない記者とは、一体、何なのだろうか。
ちなみに、NHKから国民を守る党をめぐっては、上杉隆幹事長もまた「
元NHK記者」を自称している。これだけNHKを目の敵にしておきながら、「元NHK記者」というブランドには固執しているのが滑稽だが、これまで何度も選挙公報に「記者だった」と書いているので、これが嘘となれば「
虚偽事項公表罪」が成立する。