大荒れだったコロナ禍の2020年。FX中心に1億5000万円の利益を上げた投資家の手法とは

 コロナ禍は収束の気配が見えないものの、世界各国でワクチン接種が始まり、マーケットは株高に触れている。しかし、その反面、米大統領選をバイデンが制し、米中の関係は緊迫。世界経済に予断を許さないムードはいまだ根強く残っている。先行きが不透明なマーケットをどのように立ち回ればいいのか。勝ち組トレーダーを直撃した。

重要な節目の1stブレイクは逆張り。2nd以降で順張り高速トレード!

スキャルピング

yatta氏のトレードルーム。チャートは主に1分足をチェックし、ティックチャートでエントリーを見極めることもある

「コロナショック以降、これまでのバイナリーオプション(BO)中心ではなく、FXを9割に変えました」  市場が大荒れとなった’20年3月以降、トレード戦略を転換したと話すのは専業投資家8年目のyatta氏だ。 「FXやBOを始めたのは’13年。翌年からBOをメインに取引するようになり、その年から1000万円近く稼げるようになりました。当時はBOの取引ルールが変わったばかりで“設定”が甘く、勝ちやすかったんです」  以降、BOを中心に取引して4億円を超える利益をあげたyatta氏だが、’20年に入って状況は暗転。 「コロナショックでボラティリティ(変動率)が高まったこともあって、設定が厳しくなり、BOで勝てなくなった。一方で、ボラがあるのでFXでは値幅取りがしやすくなりました。1分足でも長いローソクが2本、3本と続いてくれるから、エントリーが遅れても利幅を取りやすい。’20年は1億5000万円の利益をあげていますが、その9割はFXで稼いだものです」

「初回のゼロゼロ割れは逆張り」

 1分足を見ることからもわかるように、スタイルはスキャルピングだ。 「決済までは数分、長くても15分で手じまいします。5pipsも値幅を取れたら『よう取れたな』という感じで、ひたすら細かい利益を積み重ねていく。コロナショック時点では1取引で50万通貨程度でしたが、今は1000万から1500万通貨の注文を両手で連打しながら入れています」  米ドル/円1000万通貨で利幅5銭なら利益は50万円だ。 「基本、ローソク足しか見ていません。トレンドがなくてヨコヨコした展開なら水平線を引いてレンジを狙った逆張りも行いますが、104円ぴったりなどの“ゼロゼロ”の節目を割っていくようなときはブレイク狙いの順張りトレードをします」  そう言って見せてくれたのは11月5日の1分足。強いサポートとなっていた104円を割った日のチャートだ。 「この日、最初に104円へ接近したのは20時直前。『初回のゼロゼロ割れは逆張り』というのが自分のセオリー」
スキャルピング

104.00円などの「ゼロゼロ」の節目は売り買いが交錯するポイント。買い方は何とか割らせまいとするため、ファーストブレイクのタイミングでは押し戻される傾向がある。yatta氏は104円割れ直後のタイミングで買いで入り、すぐに利確。だが、セカンドブレイクでの104円割れを狙って売りで入って損切りする場面も……

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損切り幅の極小化を意識してエントリーせよ!
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