スペイン、バルデペーニャス産で浮上していたラベル偽装疑惑、ついに決着

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スペインで問題化していたワインの熟成期間偽装

 スペインのワインには原産地呼称制度(DO)というのが、スペインのワインの各産地に存在している。そして、この機関が生産されたワインが規定の基準を満たしているかを管理している。  一番分かり易い形で消費者の前に示されているのがクリアンサ、レセルバ、グラン・レエルバ(Crianza、Reserva、Gran Reserva)あるいはビノ・デ・ティエッラ(Vino de Tierra)というラベルに表記された文字だ。 〇クリアンサというのは最低24か月の熟成が必要で、その内の最低6か月はオーク樽にて熟成される必要があるとされている。残りの期間は瓶で寝かせての熟成となる。 〇レセルバは最低36か月の熟成期間で、その内の最低12か月が樽熟成。 〇グラン・レセルバは最低60か月の熟成で、その内の最低18か月が樽熟成。 〇ビノ・デ・ティエッラというのはどこの産地で生産されたかという証明はされているが、上記のような規定の熟成期間を満たしていない。  これらの熟成に必要な期間を考慮すると、ワインの販売に結びつくまでにかなりの資金を寝かすことになり、その為の金銭的負担は安くない。  そこで最近は、僅かの期間だけ樽熟成させて販売にかけるということを実行するワイン生産業者もある。  ところが、昨年あたりからカスティーリャ・ラ・マンチャ州のバルデペーニャス産のワインで、クリアンサ、レセルバ、グラン・レセルバを規定の期間熟成させていないのに、それをあたかもそうであるかのようにして販売しているということが指摘されるようになった。

スペインのワイン業界で浮上した「疑惑」

 今年1月に電子紙『OKDIARIO』が紙面のタイトルに「(ブドウ)生産業者はフェリクス・ソリス社がバルデペーニャス産のワインを偽って販売していると疑うようになっている」というタイトルの記事を掲載した。  フェリクス・ソリス社というのはスペインのワイン生産業者の大手の1社である。1945年創業、昨年の売上3億4000万ユーロ(408億円)、世界115カ国と取引し、従業員300名、契約農家や関連企業を加えると4500名が同社に依存している。またフェリクス・ソリス社はリベラ・デ・ドゥエロ、ラ・リオハ、トロなどでも生産しており、同社の販売ナンバー1のワインはビーニャ・アルバリ(Viña Albali)となっている。  問題はフェリクス・ソリス(Felix Solís)社がバルデペーニャスの産地呼称制度委員会を牛耳っているということなのである。だから、認定制度を同社の意向に沿う形で操作が可能ということになる。
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大手ワイン業者の参入で発覚した不正
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