N国党副党首・丸山穂高がSNSで「お金配りおじさん」に。国会議員は何をすべきなのか?

丸山穂高議員

丸山穂高議員のYouTubeより

コロナ禍で苦しくなる庶民の暮らし

 今年は新型コロナウイルスの影響で苦しい経営を迫られる企業が多く、ボーナスゼロ、あるいは、ボーナスを減らされてしまう人も少なくない。ボーナスがもらえないぐらいならまだマシな方で、9月に入ってからは「コロナ倒産」が月100件以上にのぼり、失業をしたり、新しい勤務先が見つからず、路頭に迷う人がたくさん出てきている。  そんな中、ジワジワと増えているのがSNSを使って「お金配り」をする人たちだ。条件はさまざまだが、だいたいはTwitterをフォローし、さらにはリツイートした人の中から抽選で選ばれる。元ZOZOTOWN社長の前澤友作氏がその代表格だ。  前澤友作氏の場合は、自分で稼いだお金の中から「趣味」としてお金を配っており、世の中には変わった趣味を持つオジサンはたくさんいるということで、犯罪でもないし、誰に迷惑をかけているわけでもないのだから、勝手にやったらいいという話なのだが、これと似たようなことを国会議員がやり始めた場合には、まったく意味が異なってしまう

N国党副党首・丸山穂高がSNSでお金を配る

丸山穂高議員のツイート

丸山穂高議員のツイートより

【お金が本当に必要な方へ】 前回同様に議員ボーナスの中から10万円ずつ7名の方へ直接お渡しします。12月19日までに ①丸山をフォローして ②このツイをリツイート ③希望する使い道をコメントか返信で記載して下さい。 丸山よりDMが届けばそこで話を前へ。 必ず事前に下記添付説明をお読み下さい。” 〈丸山穂高議員のツイートより〉  トラブルが絶えない「NHKから国民を守る党」で副党首をしている丸山穂高が、300万円以上もらえる国会議員のボーナスは高いとして、10万円ずつ7名、総額で70万円をフォロー&リツイートをした人に配るというツイートを始めた。まさに、前澤友作氏がやっているアレと同じである。  冒頭にも述べたが、前澤友作氏がやっている「お金配り」は自由だ。前澤友作氏が自分で稼いだお金をどのように使おうと、どんな理由で誰に配ろうと、そんなものは前澤友作氏の自由である。しかし、丸山穂高の場合は全然違う。原資が我々の「税金」だからである。  小学校の社会で習うほどの知識も欠落しているようだが、国会議員というのは、国民の暮らしを良くするために各地から国会に送り込まれている。まさに今、最前線で命を懸けて働いているのに給料がちっとも上がらない医療従事者の声や、コロナのせいで首が回らなくなってしまった零細企業の社員や社長の声を届け、きっちりとした政策を実現するのが「仕事」である。  例えば、新型コロナウイルスの重症患者を手当てしている看護師さんたちが、自分が感染してしまうリスクとも戦いながら、目の前の命を救おうと頑張ってくれているのに、病院の経営が苦しくなっているものだから、給料が上がらないどころか、まともにボーナスももらえないというのが今のニッポンの状況だ。当然、病院を離れる看護師さんは後を絶たず、ただでも足りない受け入れ可能な病床数が減りかねない事態に陥っている。そんな時に、政府が医療従事者に対してお金を配ろうと決めたとして、一体、どれだけの人が反対するだろうか。  政府が医療従事者にお金を投入し、自分の家族に感染させないようにと半ば一人暮らし状態でコロナと向き合っている看護師さんたちが、もし一時的にリッチな暮らしをしたからといって、ずるいと思う人は少ないだろう。それだけお金がもらえるなら復職しようという看護師さんが出てくれば、受け入れ可能な病床数が増えて、手厚いサポートを受けられるようになり、救われる命も増えるかもしれない。その救われる命は、私かもしれないし、私の両親かもしれない。「お金を配る」ということが私たちの安心できる暮らしにつながる。これが「政治」である。  ところが、丸山穂高がやっていることは何なのか。お金を配るという点では同じかもしれないが、それは苦しい生活を強いられている国民の足元を見た、「宣伝行為」である。
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「金が欲しけりゃ靴舐めろ!」に等しい行為
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