就職内定率が低下する一方で離職率が上昇する日本。自分と仕事とのギャップに「橋をかける方法」とは

 大学生の就職内定率が69.7%と、前年を7.0ポイント下回り、リーマンショック以来の下げ幅を記録した。厚生労働省と文部科学省が共同で調査した2020年10月1日現在の状況だ。

就職率が低下すると離職率が高まる

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photo via Pexels

 就職環境が厳しく就職率が低かった年は、離職率が高くなる傾向がある。買い手市場の状況では、就職できたとしても希望通りの業種や企業に就職できなかった人は増大する。それだけ離職率が高まるとういうわけだ。(参照:厚生労働省)  では、希望通りの就職ができなかったとしても、少しでも離職の可能性を低下させる方法はないのだろうか。このように申し上げると、離職することは悪いことではないので、自分に合致した就職先を選択し続けることに掉さす必要はないという意見に接する。  この考え方には異論はない。しかし、もし仮に離職するかどうかの判断をより的確にできるようになり、その結果、離職の可能性を低下させる方法があるとすれば、試してみたいと思わないだろうか。  その方法が自分のモチベーションファクターと、就職先の組織が示すモチベーションファクターとの間でブリッジをかけることができるかどうか、確認するというものだ。

就職先や仕事が合わない状況の原因とは

 人にはそれぞれ異なるモチベーションファクターがある。意欲を高める要素の違いにより、私はモチベーションファクターを「目標達成」「自律裁量」「地位権限」「他者協調」「安定保障」「公私調和」の6つにわけている。日本のビジネスパーソンのモチベーションファクターは、これら6つにだいたい均等にわかれるのだ。  たとえば、創意工夫しながら取り組むことでモチベーションが高まる人は自律裁量、リスク回避することで意欲が上がる人は安定保障のモチベーションファクターの持ち主というように呼ぶ。  一方、就職先の業種や企業の組織にも、モチベーションファクターがある。私が実施している能力開発のための演習プログラム参加者のデータを見ると、IT業界は目標達成コンサルティング業界は自律裁量公務員は他者協調金融機関は公私調和というようにそれぞれ特徴がある。  ミクロで捉えると、取り組んでいるタスクそれぞれ、そのタスクを遂行するために必要なモチベーションファクターがある。独自のアイデアを生み出して、独創的な取り組みが求められるタスクは自律裁量、エラーを洗い出してひとつの残らず解消するタスクは安定保障のモチベーションファクターが必要だというわけだ。  私は就職した業種や企業が合う、合わないと感じる状況を突きつめれば、それは自分と就職先の組織のモチベーションファクターが一致していない状態であると捉えている。仕事が合わないと感じる状況も、自分とタスクのモチベーションファクターが不一致の状態だ。  つまり、自分のモチベーションファクターと同じ業種や企業を選べばよい、自分のモチベーションファクターに合致したタスクを実施すればよいというわけだが、世の中そう簡単にはいかない。  モチベーションファクターが一致していると思って就職したが、実際は異なっていたということもあろうし、そもそも仕事を選り好みできることは少ないので、自分に合致していない仕事に取り組まなければならないことは実に多い。
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仕事と自分の間にあるギャップに橋をかける
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