バブル崩壊後の最高値を更新する日経平均。実体経済との乖離も指摘される中、’21年はどうなる?

東京五輪が開催された場合は特に注意が必要

マネ得 現在、円高に向かっている為替は「ドル/円は5~6年のサイクルボトムを確認後に反発を予想」(外為どっとコム・川畑琢也氏)。ただ「一方、円高局面では株価の重しとなる恐れもあります」。  また注目イベントとして、「衆議院選挙」を挙げるのはマネックス証券の広木隆氏。’21年10月には衆議院の任期が満了するため、いつ解散総選挙が行われてもおかしくはない。  東京五輪が開催された場合は、特に注意が必要そうだ。アナリストの村瀬智一氏は「基本的に強気相場が継続するも、東京五輪の後、秋口には材料出尽くし感や業績回復の遅れが改めて警戒されていくことも想定したい」と指摘する。

注目セクターは「医療、ヘルスケア、美容、健康、環境」

 注目セクターは、企業の福利厚生を支援するベネフィット・ワンの株価が高値を更新しているように、引き続き、コロナ禍で注目されている「医療、ヘルスケア、美容、健康」(ファイナンシャルプランナー・頼藤太希氏)分野は成長が期待できそうだ。  前述の通り、日米新政権の政策の追い風を受けそうなのは環境関連だ。日米は’50年までに温暖化ガス排出量実質ゼロを公約に掲げ、中国も脱炭素に大きく舵を切る。  楽天証券経済研究所の香川睦氏は、「米国を中心に世界市場では環境関連銘柄の優勢が夏以降鮮明となっている。東京市場でも物色の柱となる可能性が高い」と見る。  具体的には、「EV、電池、ソーラー発電」(松井証券・窪田朋一郎氏)が挙がる。  ’21年の相場の行方はいかに? <取材・文/週刊SPA!編集部>
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