Enao-kagari / PIXTA(ピクスタ)
アドベントカレンダーというものがある。降臨節カレンダーや、待降節カレンダーとも呼ばれる。12月に子供に与えるもので、多くの場合、12月1日から24日までの日めくりになっていて、めくるとお菓子や玩具といったプレゼントが出てくる。クリスマスまで、毎日プレゼントがもらえるので、子供が非常に喜ぶ(
コトバンク)。
アドベントカレンダーは家庭で作ることもできる。「アドベントカレンダー 手作り」「アドベントカレンダー 自作」といったキーワードでWeb検索すると、様々なアイデアの作り方が出てくる。ようは24個のプレゼントを入れるケースを作ればよい。プレゼントには、個包装のお菓子を入れておくとよいだろう。
このアドベントカレンダーは、
IT界隈では馴染みが深い。年末に、リレー方式で記事を書くアドベントカレンダーの企画がよくおこなわれるからだ。こちらは1日から25日までおこなわれるのが一般的で、様々な分野のカレンダーが公開される。言ってみれば、年末のお祭り企画なわけだ。
海外では2000年には存在していたそうで、日本では2008年頃から見られるようだ(
Qiita:Zine)。体感的には、2010年代になってから見かけるようになった。この10年ほど続いている習慣である。
プログラマのための技術情報共有サービスである
Qiita では、2011年以降、毎年
アドベントカレンダー の企画をしている。今年のカレンダー数は722で、参加者数は10612人。ここ数年、600~700のアドベントカレンダーが作られている。
アドベントカレンダーを作れるサービス
Adventar では、2012年以降、毎年カレンダーが登録されている。今年のカレンダー数は983で、参加者数は14187人。ここ数年、800~900のアドベントカレンダーが作られている。こちらは、ITではないものが多い。
Qiita の方では、ジャンル別にカレンダー数や参加者数が集計されている(
Qiita)。こちらを見て、どういったジャンルが盛んなのかを確かめよう。ちなみに「プレゼント」は、特定の内容の記事を書くと、サンタクロース(スポンサー企業)からプレゼントがもらえるかもしれないカレンダーだ。
(カレンダー数 / 参加者数)
プレゼント ( 14 / 209)
プログラミング言語 ( 85 / 686)
ライブラリ・フレームワーク ( 52 / 452)
データベース ( 8 / 66)
Webテクノロジー ( 20 / 173)
モバイル ( 12 / 159)
DevOps・インフラ ( 29 / 303)
IoT・ハードウェア ( 32 / 270)
OS ( 11 / 56)
エディタ ( 5 / 90)
学術 ( 22 / 171)
サービス・アプリケーション ( 67 / 698)
企業・学校・団体 (290 / 3824)
その他 ( 73 / 410)
未設定 ( 2 / 4)
プログラミング言語や、ライブラリ、サービス・アプリケーションといったジャンルが多い。それぞれの開発者が、実際に開発に使っている環境について書くことが多いのが分かる。
また、企業・学校・団体の数が多い。それぞれの組織が、この機会に知識や情報の棚卸しをしている様子が窺える。企業や学校のアドベントカレンダーは、その組織の雰囲気を知るのにも役に立つ。技術系の学生で、就職活動をしている人は、覗いておくのもよいだろう。