11日夜、実行委員会事務局の問い合わせ先となっている
矢田真佐美実行委員(鈴亀女性会会長)に電話取材を行った。
市に提出した予算を「100万ちょっと」「後で経費を精算」と話す矢田氏、市民の税金を原資とする補助金は70万円程度が交付されることになるようだ。
平和大使協議会が統一教会の関連組織だということについて「
いえ、存じ上げてないです」と答えた矢田氏。自身も統一教会の関係者ではないとし、イベントの宗教性を否定した。
「事業としては宗教的なこととは関係がない」
イベントの企画立てについて「実行委員の皆さんの構想の中で立ち上がってきた内容」と話す矢田氏に最初の発起人を尋ねると、そもそもの発案者は矢田氏自身だと明かした。
「言い出しっぺというか私なんですけどね。県婦連の方からも共感した内容の中で実行委員会が立ち上がってきた」
平和大使協議会が関与してきた経緯については「ああ、
永田先生」と元三重県議会議長である『県民まつり』実行委員長/三重県平和大使協議会共同議長の名を挙げた。
統一教会関連の人物が実行委員にかなり入っていることについても
“存じ上げていない”と答える矢田氏。教団フロント組織が主導するイベントではないのかと問うと、
三重県平和大使協議会はあくまで後援団体の一つに過ぎないと強調した。
「少しでも多くの団体が後援に入ってくれたほうがいいので」
統一教会の関連団体が首を突っ込んでくるのは有難迷惑ではないのかと訊いてみたが「県民まつりの中身そのものがそういったものに何もクローズアップしてないので、あまりそこに特化していただかなくても」と歯切れが悪い。
当日ステージで提言発表を行うミライメーカーも統一教会系の活動だと指摘したが「三さんプロジェクトといって、地域の取り組みの中で…」と弁明。しかし、その
「三世代・三さん運動プロジェクト」も、やはり統一教会系の世界平和青年学生連合(YSP)によるものだ。
「企画内容から危惧されるようなことは持っていないので」「梶田先生や永田先生も四日市が会場取れたので実行委員長になってくれた」「ここまで準備してきているので戻れない」
困惑気味に語る矢田氏。統一教会フロント組織の関係者を排除するつもりはないのか訊くと、今さらできないという。
「それはもう永田先生が実行委員長をしていただいているので、私からはできません」
さらに、矢田氏は、筆者による三重県や四日市市への取材活動について抗議し始めた。
「県や市に問い合わせるというのは困ります」
何か変だ。そこで、市への補助金申請を行うイベントであるならば尚のこと関与するのがどんな団体なのか調べるべきだったのではないかと尋ねたところ、矢田氏は前言を微妙に変化させた。
「(平和大使協議会は)言い出しっぺの一人。企画と運営のところで打ち合わせてきて、そういった要素を言われたり進言されたりしたことはなかった」
平和大使協議会の背景を調べなかった理由として三重県婦連会長の名を挙げて弁明する矢田氏。
「私は県婦連の梶田会長の下でいろんな人とご縁がありますのに、そんなこと思ってもみてないです」
近日公開予定の後編では、イベント事務局担当者の弁明の矛盾点、三重県と四日市市の呆れた対応、疑惑を裏付ける他の後援団体関係者による証言、そして全国弁連の弁護士からの重大な指摘について記載する。
*(本稿は「にょろ」氏ツイッター @hyoloro*非公開 を参照した)
<取材・文/鈴木エイト(ジャーナリスト)>