日本ジャーナリスト会議賞を受賞した赤木雅子さん、自殺した夫の墓前に報告

忘れられかけていた森友事件への関心を呼び起こした

受賞決定を報じる新聞を掲げ墓前で報告する赤木雅子さん

受賞決定を報じる新聞を掲げ墓前で報告する赤木雅子さん(9月8日)

「トッちゃん、こんな賞を頂くことになったよ。これもトッちゃんが命がけで手記(遺書)を遺してくれたからだよ」  夫の墓前で報告しているのは赤木雅子さん(49歳)。トッちゃんとは夫の俊夫さんのことです。財務省近畿財務局の職員で、森友学園との国有地取り引きに関する公文書の改ざんをめぐり命を絶ちました。  雅子さんは今年3月、俊夫さんが死の直前に書き遺した公文書改ざんの実態に迫る手記を公開。同時に、改ざんを指示したと手記で名指しされた佐川宣寿元財務省理財局長と国を提訴し、忘れられかけていた森友事件に世の中の関心を再び呼び起こしました。この功績に対し、日本ジャーナリスト会議賞(JCJ賞)が贈られることが決まりました。

「トッちゃんのためにも、真相を必ず明らかにするからね」

 日本ジャーナリスト会議賞(JCJ賞)は毎年、優れたジャーナリズム活動に贈られるもので、今年は大賞とあわせ5点に贈られます。その一つとして赤木雅子さんが、報道にあたった私(相澤冬樹)とともに受賞するという知らせが9月7日、私たちに届きました。  受賞の知らせから一夜明けた8日、赤木雅子さんは神戸市内の自宅から岡山県内にある夫、俊夫さんの墓地を訪れました。墓石をきれいに整えた後、墓前に受賞を知らせる『大阪日日新聞』の1面記事を掲げながら冒頭の報告を行い、「トッちゃんのためにも、改ざんの真相を必ず明らかにするからね」と改めて誓いました。  赤木さんの元には、受賞を知った知り合いや関係者から早くも続々とお祝いのメッセージが届いています。その一つ、赤木さんを取材したテレビ関係者からは、このようなLINEが届きました。 「これで赤木さんもジャーナリストの仲間入りですね」
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夫が亡くなった直後、押しかけてきたマスコミへの恐怖
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