時事通信フォト(写真はイメージ)
新型コロナウイルスの市中感染が進行するなかで、驚くようなデマ情報が流布されています。コロナウイルスは存在しない、だからマスクも検査も必要ない、というデマです。
こうしたデマ情報は新聞広告やインターネットを通して、またたくまに普及していきます。高度情報化社会の実現は、その副作用として、厄介なデマ社会を実現させてしまいました。
デマ情報の発生には大学人が深く関わっています。さまざまなデマや陰謀論をたどっていくと、その発生源には必ず、どこそこの大学教授だとか、専門機関の研究者というものが登場します。彼らの肩書きによって、人々はデマを信じるようになるのです。
大阪府知事がポビドンヨード液でコロナウイルスを低減させることができるという珍説を発表して大恥をかいていましたが、このデマの発生にも医薬の研究機関が関わっています。慰安婦問題はなかったと主張する歴史修正主義も、東京大学の歴史学教授が吹聴したことで始まった話です。現代の大学は、デマ社会を生み出す元凶の一つになっています。