「マイナポイント」開始! マイナンバーカードとしたたかに付き合う法

マイナポイント事業

artswai / PIXTA(ピクスタ)

「マイナポイント」キャンペーンが始まった

 9月1日からマイナンバーカードを自らのICカード、QRコード決済、クレジットカードのいずれかと紐付けすることによって、上限5000円分のマイナポイントがもらえる政府のキャンペーンが始まった。付与率25%で5000円が上限なので2万円の自己資金で25000円使えるようになる。中には、毎月5000円のボーナスがもらえると思っている人がいるが、これは1回こっきりの措置。間違えないようにしていただきたい。それでも、コロナのおかげで火の車となっている家計にとっては決して無視できない金額だ。1人5000円、4人家族であれば2万円得することも可能だ。いや、申請方法によっては、1人7500円も得することができる。すると4人で3万円だ。断然無視できない金額ではないだろうか。  とはいえ、税金を使って行われるのなら、こんな面倒なことをせずに、普通にカネを配ってもらうほうが、ほとんどの国民にとってどれだけありがたいか。しかし、今回も1人10万円の特別定額給付金のときと同じく手続きが必要だ。なぜこんなことが行われるのだろうか。  実は、政府の肝いりで始まった個人情報カード=マイナンバーカード。すこぶる国民の評判が良くない。2020年1月15日現在で1900万枚しか発行されておらず、普及率は15%程度に留まっている。それを大幅に普及させようという狙いがあるのだ。それに加えて、消費の拡大も狙って今回のキャンペーンが開始される。マイナンバーカードは将来的には保険証の代用になったり、そこに個人の健康情報を入れるとか、税金の支払い還付に使われるといったことが囁かれる。しかし、今のところのメリットは住民票などの申請が少し楽になること、そして、写真付の公的な本人確認証明に使えるということくらいだろう。ただし、このマイナンバーカードに関しては、日本の弁護士のすべてが加入する日弁連(日本弁護士連合会)が正式に反対している。  個人のプライバシーの問題、情報漏洩の危険性、税金の無駄遣いなど誰にとってもメリットはないという主張だ。思い起こせば、かつて野党はこのマイナンバーカードや制度そのものを国民総背番号制であり国家統制が強まり悪用される可能性があると猛烈に反発にして何回も廃案になった歴史もある。

役に立たない上に情報漏えいの危険性もある。でも5000円も気になる

 私自身は、様々な懸念もあるものの、これが税の公平な負担を促したり、所得や家族構成などによって、公的補助や格差是正の政策に使われるのならメリットもあるとは思っているのだが、今のところそのような流れはない。国も普及率15%ではどうしようもないだろう。この制度が不完全で穴だらけなのは、野党の要求によって実現した新型コロナウィルス対策の国民ひとり一律10万円の定額給付金を支給する際にも露呈した。マイナンバーカードを持っていればネットで簡単に申し込みができるとし、普及を促そうとしたのだが、すぐに実態がバレたのは記憶に新しいところだ。申請そのものはネットでできたが、申請を受けた各地方自治体側はいちいち手書き、手入力で情報を打ち直すという超マニュアル対応で、情報の再確認も必要となり通常の郵送で受け付ける申請の方が格段に役所の事務手続きはスムーズだったのだ。こうしてマイナンバーカードは役に立たない。機能していないという証明をしてしまった。  私自身は、今のところは大して便利でなく、日弁連が情報漏洩の危険性なども指摘しているこのマイナンバーカードについて、仕事として解説はしてきた。すると多くの抗議を受けた。あなたは自分の情報を5000円で国に売り渡すことを勧めているのですか?というものだ。きっと多くの人が、マイナンバーカードのマイナポイントの5000円について、欲しいことは欲しいけれど、そんなはした金で危険な目に会うのも嫌だなと思ってるのではないだろうか。でも気になる額でもある。  さて、どうするのが、一番現実的で、そして、家計にも役に立つのか?  私なりの解決策を考えたので紹介したい。まずはその前に、今回の制度の大枠を説明しよう。
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マイナポイントってどうやって貰うの?
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