被収容者にコロナ感染者が出たので、急遽SYI(収容者友人有志一同)が解放を求めるデモを行った
東京入管でもついに、入管職員が新型コロナウイルスに感染してしまった。
8月6日には職員4名と発表されたが、まだまだ増えていく可能性もある。
そして被収容者や支援者たちにとって最も恐れていた事態が起きてしまった。
現在、東京入管に収容されている男性1名もまた感染してしまったのだ。
収容されている彼らにはどこにも逃げ場はなく、対策のしようがない。また長期収容によって体が弱り、栄養不足な状態の人たちが感染してしまえばひとたまりもない。まさに入管に命を預けられている状態だ。
感染してしまったイラン国籍のJMさん(51歳)は、電話で
「自分で自分を守れないのが不安でたまらない」と支援者に伝えている。
JMさんには日本国籍の配偶者もいて在留資格もあった。ところが2006年、警察に逮捕され、裁判で何年も争ったが有罪にされてしまった。去年の6月、出所後そのまま東京入管に移送されて現在に至る。本人は
「私は100%えん罪です。どうしても容疑を晴らしたい」と語っている。
JMさんはもともと体調が悪く、外部の医療診療では頭と脊髄に異常があると言われている。施設内で意識を失い倒れたこともある。8月5日に39度の熱を出し、寒気と頭痛を訴えてPCR検査を受けた。7日に陽性と診断された。
7日の朝、収容施設内では
「コロナ感染者が出た可能性がある」とのアナウンスがあり、一時的に被収容者全員が部屋に閉じ込められた。面会も禁止となり、月曜には面会再開となったものの入管側は公開情報としては流さなかった。被収容者からの電話で状況が伝わるか、支援者が総務課に問い合わせるなどして情報を得た。
弁護士や支援者たちが再三にわたって
「コロナ対策をしっかりしてほしい」と警告していたが、果たしてしっかり対策ができていたのだろうか。
4月にも、JMさんのいるAブロックは発熱する人が相次いだ。
そのため、被収容者たちの間では「コロナに感染したのではないか」と疑心暗疑にかかり、パニックになった人もいた。