「天才編集者」が言う「出版業界のハッキング」とは何だったのか?
読者層を組織してネットでの購買運動を作り、販売前にランキングをジャックした
“ 「死ぬこと以外かすり傷」大量購入者、オリジナル特典。 100冊 講演会※交通費別 200冊 サシメシ※都内 300冊 対談¬eに記事アップ※都内 買った人はそのスクショを @kiuchidesu 木内までDMしてスケジュール調整してくださいね! お会いできるの楽しみにしてます。”(箕輪氏のTwitterより)
完全にアイドルのCD発売に伴うオリコンデイリー入り施策やんけ! 美少女じゃなくてもしていいのか! で、そんなこんなで日時を決めて一気に販売数を積んでamazonなどのランキングをあげるわけです。ここでも読者は「いい本だから買う」というロジックから、「ランキングを押し上げるゲーム」に参加するに変わってる。新世代のコト消費ですね……。100回買ったらAKB48は100回握手させてくれるけど、箕輪本は100冊買ったら、「講演会の主催」という文化的な役割を担えるような気がするというワケ。 amazonのランキングジャックは、箕輪さんの前は情報商材系の方々がよくやってましたね。それを組織化して大規模化したんでしょう。そういうの俺好きです。 今はリアル書店も、amazonなどの事前ランキングを参考にしますし、さらに発売時に本の帯に、発売前から大ヒットとか迅速に刷って巻かれてます。「死ぬこと以外かすり傷」大量購入者、オリジナル特典。
— 箕輪オンライン厚介 (@minowanowa) August 12, 2018
100冊 講演会※交通費別
200冊 サシメシ※都内
300冊 対談¬eに記事アップ※都内
買った人はそのスクショを@kiuchidesu 木内までDMしてスケジュール調整してくださいね!
お会いできるの楽しみにしてます。
幻冬舎のイマドキ珍しいイケイケの販売方針により、大量に印刷
マーケター的手法で作るベストセラー
“NewsPicksが今までパートナーシップを組んでやって来たNewsPicks Bookを突然、自分たちだけでやると通告して来た。どれだけ幻冬舎を利用して来たと思っているんだ。この会社には義理、仁義、礼儀、恩義といった「義」に関するものが一つもない。今は勢いが良くてもこういう会社は必ず滅びる。”(見城氏のTwitter=削除済み) とTwitterで大暴れ、NewsPicksが折れた格好で存続していたもの。これが箕輪さんの問題で終了を迎えたってことは、見城社長がどう思うか……、どんな叱責があったのかちょっと考えただけで怖いですね……。 また、箕輪さんの販売手法は、幻冬舎のやったるでエンジンを効率的に回して、書店にタワーを作るのが最重要のキモであったはず。つまり見城社長の覚えがめでたいかどうかがカギなエンジンなので、これまで以上に社内の立ち回りが重要になりそうですね……。反省文の中には、とくに左遷的な言葉がなかったのでどうなるかちょっと内部を知らないのでわかりません。 ちなみに、NewsPicksが幻冬舎を切って自社で始めたNewsPicksパブリッシングですが、こちらもヘッドハンティングしてきたのが元ディスカヴァー21という出版業界をザワつかせた販売手法をとってのし上がってきた出版会社出身者。幻冬舎の配本制度を利用してのガツガツ配本から、ディスカヴァー21式直取引も取り入れていくのかな……と想像しています。 <文/久保内信行>
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