韓国では公共交通機関でのマスク着用必須化。第二波の封じ込みに注力

ソウル市内

公共交通機関でのマスク着用が義務付けられた韓国
yubong Jenog via Pixabay

第二波を警戒する韓国の「新しい生活様式」

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う、政府の緊急事態宣言が解除され、街の人通りも増え、飲食店にも客が戻り始めている。宣言期間は、電車やバスの公共交通機関の利用率も極端に下がったものの、やはりこちらも徐々に混雑の様相を呈している。  人々の社会生活において、政府が提唱する「新しい生活様式」をどのように実現するのか。    コロナ対策において、一足早く日本とは全く違うアプローチでウイルスを封じ込めた韓国では、この「新しい生活様式」が具体的な施策として開始している。  その手始めが、公共交通機関利用の際のマスク着用義務である。

「マスク着用必須」ポスターが

 韓国・中央日報によれば、コロナ対策を進める中央災難安全対策本部は、26日から、バスや地下鉄、タクシーは、マスクを着用していない市民に対し乗車・利用拒否をしても、本来であれば科される事業停止や過料等の処分を免除することを決めた。この決定は、公共交通機関の防疫措置の強化を指示した政府の意向を受けてのもの。  気温も上がり、暑さもあってか、マスクの着用をしない人たちが増え始めたのも理由だ。  ソウル市の地下鉄駅やバス停留所には、「マスク着用必須」のポスターが所々に掲示され、また近隣のマスクを販売している薬局やコンビニ等の場所の案内も貼りだされている。  このような措置については、多くの市民が肯定的に評価しており、特に60歳以上の高齢者から「安心だ」との声が聞かれるという。  中央日報の取材に対して、使い捨てのビニール手袋まで着用し地下鉄に乗った67歳の高齢者は、「最近、イテウォン(のクラスター)の一件で、またコロナが拡散されるのではないかと怖かったが、昨日までは地下鉄でもマスクを着用しない人が多く、自分一人だけが怖がっているのかと思っていた。このように皆がマスクを付ければ安心感がある」と答えた。  また別のメディアによれば、朝の通勤通学客でごった返す地下鉄駅のバス停、70代の女性がマスクを付けずにバスに乗車しようとしたところ、運転手に乗車を拒否されたという。その女性は、そのバスへの乗車は諦め、次のバスに乗ろうとしたが、やはり乗車を断られ、運転手からは「マスクを買って乗ってください」と薬局の場所を案内されたという。  対策本部によれば、これまで運転手等の運輸関連従事者のコロナ感染件数は、バスが9件、地下鉄が12件という。 「コロナの感染は自分一人が対策を徹底したところで防ぎきれない。公共交通機関でのマスク着用は必須」  ソウル市内においては、公共交通機関を利用する際のマスク着用義務化の徹底が図られているのがうかがえる。
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季節柄、マスク不要論も出始める
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