リアル飲み会の代わりにはならない!「オンライン飲み会」特有の難しさ

ZOOM 緊急事態宣言が発出されて以降、多くの居酒屋が臨時休業や夜間の酒類提供取りやめといった事態に追い込まれてきた。5月25日には、緊急事態宣言が首都圏と北海道でも解除されたが、すぐに居酒屋が新型コロナ流行前の姿に戻るとは思えない。  実際、5月22日に東京都が公表した「ロードマップ」によれば、飲食店の夜間営業も当面は午後10時までと定められており、これまでの様子を見るに他県も似たような段階的解除に踏み切る可能性は高い。  しかしながら、なにもお酒を飲む場が失われたわけではない。オンライン会議ツールである「Zoom」を利用した「オンライン飲み会」も若年層を中心に急速に普及してきた。感染拡大を懸念する職場から飲み会の自粛を求められることも考えられ、今後もオンライン飲み会を余儀なくされると思っておくべきだろう。  ところが、オンライン飲み会にはリアルの飲み会に比べて特有の難しさもある。確かに外出を伴わない上に出費も抑えられる点は魅力的だが、「オンライン」という方法ゆえの障害もゼロではない。  そこで、今回は筆者が実際に知人たちとオンライン飲み会を企画し、その中で「オンライン飲み会の課題」を話し合ってみた。

リアル飲み会よりも誘いを断りづらい

 飲み会の中でまず出された意見が、「リアル飲み会に比べて、誘いを断りづらい」というものだった。その理由を聞くと、「外出を自粛している状況だと自宅にいることが前提となっており、お断りの理由を見つけづらい」と指摘された。  確かに、これは一理ある。リアル飲み会であれば「予定がある」という断り方ができるが、外出自粛を求められている中では、予定を理由に断りづらい。  すぐに考えられる口実としては「家事をしなければならない」「この後やりたいことがある」「仕事や課題に集中したい」などがあると思うが、人によっては断る理由として少し弱いと感じるかもしれない。すでに親しい友人間ならこういった理由でも断れるかもしれないが、時節柄新しく出会った友人や職場の関係者が相手だと、なかなか断りづらい理由とも考えられる。  ただ、外出自粛期間ならではの断り方もないわけではない。それは「別のオンライン飲み会とバッティングしてしまった」というもの。確かに昨今は周囲の異なるコミュニティでたびたびオンライン飲み会が開かれるという状況のため、交友関係が広ければお断り文句としても自然になるかもしれない。  今後は外出自粛も解除されていくと予想されるので夜間の理由を作りやすくはなっていくと思うが、やはり望まない飲み会をハッキリと断ることも必要だ。もちろん、誘う側も「オンラインアルコールハラスメント」の可能性を踏まえつつ、断りづらい状況に配慮するべきだろう。

多人数での飲み会や仲を深めるのには向かない

 また、飲み会自体の盛り上がりにも課題が指摘された。参加者の一人から「大人数での飲み会になると、一人の発言に全員が耳を傾けざるを得ず、発言をためらってしまう」という意見が出された。  Zoomなどを含めたオンライン飲み会に使われるツールは、システムの都合上「一人が話していることを他の人が聞く」という構図になりやすい。二人以上が同時に声を発してしまうと、声が干渉してしまい全く聴き取れなくなってしまうためだ。  つまり、リアル飲み会であれば何気なく話せるような雑多な会話が、全員の耳目を集めてしまう。そのため、気軽に話し始めるというよりは、参加者たちに「聞かせる」話をしなければならないという意識になりがちだ。  加えて、この課題は参加者同士の仲が深まっていないとより深刻になる。実際、参加者の一人が体験した「新入社員同士のオンライン飲み会」では、会話の盛り上がりに欠けてしまったという。  リアル飲み会のように席の近い数人だけでじっくりと話し込むことができれば、意外なところで会話が弾んで仲を深めることもできる。ただ、オンライン飲み会のように「一対全員」という構図になってしまうと、そこを深堀りしていくことは困難だ。  他にも、飲み会ではないが大学のオンライン新入生歓迎会などでも特有の欠点が露呈していたという意見もあり、オンラインでのやり取りは「それほど親しくない人たちと仲を深める」ことには向いていないかもしれない。
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飲み会終わりがとにかく曖昧になってしまう
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