▼マスク購入詐欺
SNSなどで「マスクをメーカーから横流しできる。違法なので口外無用」と勧誘。支払いさせてそのままドロン。被害者も後ろめたさから泣き寝入りすることが多いという
▼投資詐欺
マスクやPCR検査薬、ワクチン、果てはウイルス禍で高騰する地金への投資を募る詐欺。SNSや電話等で勧誘するが、お金を渡したとたん消えるという典型的な投資詐欺
▼給付金・助成金詐取
本文で紹介した不正申請のほか、キャバ嬢や風俗嬢など通常は確定申告をしていない者たちに昨年分の売り上げを申告させるなどして給付金を詐取させる指南ビジネスもある
▼在宅ビジネス詐欺
解雇された非正規雇用の人々がターゲット。将来不安に漬け込んで「簡単に儲かる副業」などと触れ込み、買わせた商品を横取りしたり、情報商材料として高額代金を支払わせる
▼融資ブローカー詐欺
「非公開の救済措置がある」「融資元を紹介できる」などと謳い、法外な紹介手数料を請求。「エアビーで予約を入れてきた人物がブローカーだった」という民泊オーナーも
▼厚労省調査詐欺
厚労省や自治体による健康調査を騙るメッセージを送り、フィッシングサイトに誘導。クレジットカード情報などを取られて、不正使用される事例が報告されている
▼コロナ関連訪問詐欺
「自宅で検査できるPCRキットを販売する」として偽物を売りつけたり、「水道水を介した感染が確認されている」と高額な水道管の消毒洗浄サービスを押し売りする業者も
▼登録詐欺
「優先的に仕事を回す」と謳い、登録料やマネジメント料を要求する手口。フリーランスのクリエーターの間で被害報告が相次いでいる。登録料を払うと音信不通になる
▼個人情報聞き出し
「支援制度の策定のための聞き取り調査」などと称し、資産状況や不在情報を電話で聞き取る。こうして流出した情報は、ほかの詐欺集団に売却され悪用されることとなる
▼コロナ関連フィッシング詐欺
遠隔学習やオンラインゲームなどを使用している子供をターゲットにして、アカウントを乗っ取ったり、マルウェアを仕込むサイバー犯罪が海外で報告されいている
詐欺グループの活発な動きに対し、暴力団に関してはあまり目立った動きは報告されていない。彼らは水面下で今、何をしているのか。
「あまり大儲けしたケースは聞かないけど、知り合いのヤクザは病院やホテルの特殊清掃に外国人労働者を派遣して、けっこういいカネもらったと言ってたな。感染者が滞在した施設の掃除で、1人紹介すると3万~5万円もらえるらしい。仕事を失ったフィリピンパブのホステスとかベトナム人を送り込んでるよ」(関東の三次団体の幹部・60代)
一方、マスクで細々と儲けるヤクザもいる。
「知り合いの中国エステのママから一枚100円で仕入れて、面倒を見ている店の従業員に売ってる。キャバクラのボーイやスカウト、無料案内所のスタッフに一枚200~300円ほどでね。2週間で300枚以上、売ったけど儲けは5万円もいかないからね。組には内緒だけど、副業にもならないよ……」(二次団体組員・50代)
法改正で弱体化が進む暴力団。シノギのスケールも小さいようだ。
<取材・文/週刊SPA!編集部 写真/時事通信社>
※週刊SPA!4月21日発売号より