履歴書に「表彰歴を書かないほうが書類選考を通る」!? シニア世代の就職戦線の裏側 

 新型コロナウィルスの拡大に伴う景気の悪化と、失業者の続出が予測される昨今。ただでさえ就職難のシニア世代には、再就職は非常に困難になるだろう。そこで本稿では、50代・60代のシニア層の人材派遣・人材紹介を手掛ける株式会社シニアジョブの代表・中島康恵氏にインタビュー。シニア世代が再就職する際の書類選考や面接突破の心得を聞いた。

表彰歴がある人はプライドが高そうと思われる

中島康恵氏

中島康恵氏

 代表の中島氏は1991年生まれ。サッカーJ1のユースチームで活躍後、大学時代に起業した異色の経歴の持ち主だ。  シニア世代の再就職支援に取り組み、再就職希望者の履歴書作成業務も行うシニアジョブ。中島氏によると、やはり一番の難関は最初の書類選考の突破だという。 「シニアに特化した求人を扱う弊社の場合は、ハローワーク利用の場合より書類選考通過の確率は格段に高いですが、それでも通るのは10社に1社程度。20代や30代の求職者と比べると厳しい状況なのは確かです。一方で、書類選考を通過して面談まで進めば、選考の進みやすさは若い方と変わりません」  だからこそ履歴書作成にはさまざまなテクニックが必要になるという。そのうちのひとつが、「表彰歴は書かない」というものだ。いったいなぜなのか。 「我々が再就職支援に取り組むなかで、『表彰歴を書いた人は書類選考で落とされやすい』という傾向が出てきまして、採用を行う企業側のお話からも、その背景が見えてきたためです。というのも、企業側は『採用したシニア人材は我々の会社にフィットするだろうか』という不安を持っています。 特に社長が若く、社員も若い世代が中心の企業なら、そのような不安を持つのも当然ですよね。そうした企業では、表彰歴のあるシニア人材が『使いづらそう』『過去の自分にしがみついて、新しいものを取り入れなそう』という色眼鏡で見られてしまうんです」

書面で人柄を伝えるのは難しい

 シニア世代が再就職する企業では、「上司が歳下」というケースも当然生まれ、日々の仕事も歳下上司の指示のもとに行うケースが多いだろう。そうした企業への再就職では「自分は表彰歴がある」というアピールが、逆にマイナス印象になってしまうわけだ。 「表彰歴を書いている=プライドが高い人というイメージを持たれてしまうわけですね。成果が数字で表せる表彰歴の場合は、書いたほうがいいケースもありますが、一般的には『表彰歴は書かないほうが採用されやすく、いい意味で“扱いやすい人材”と思ってもらいやすい』と言えるでしょう。  実際に再就職を希望するシニアの方とお話すると、物腰柔らかで謙虚な人ほど表彰歴があることがわかるんですが、書面上ではその人柄は伝わりません。そのため我々は求職者との面談を行ったうえで、その人の魅力が書面上でも伝わるように履歴書の作成をお手伝いしています」
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長すぎるアピールがダメな理由
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