筆者の住む英国では政府が新型コロナウイルスの影響で働くことができなくなった人々の賃金を最低でも3ヶ月間80%払い、その上限は被雇用者一人当たり月々2500ポンド(日本円にして35万)という決断を下した。この支援金自体は英国内の企業に分散されるので、英国内の企業で働いていれば国籍を問わず賃金が保証されるということだ。
リシ・スナック財務大臣によるこの発表はロックダウン(3月23日)前の3月20日に行われている。ここで鬱積したフラストレーションが少し解消された人々も多い。
また、当初は支援の対象外となっていたフリーランスや個人事業主として働く人々に対しても、同様の経済支援措置を追って26日には宣言した。また、所得税・他税金等の支払いも延期となっている。こうした措置はもちろん国籍とは関係なく行われる。
また、社会保障の豊かなドイツでは、申請から2日で給付金が振り込まれていたという。その迅速な対応に驚いた日本人フリーランスの話もツイッターで話題になった。こういう時に政府の迅速な対応は人々を安心させる。これこそ国の統治機関としてあるべき姿ではないだろうか。
故に、先に述べた小野田議員の心無い発言は衝撃を持って受け止められた。
ちなみに日本政府は4月6日付で総額108兆円規模の緊急経済対策を実施すると発表した。
当初は和牛券や魚券、挙句の果てには各世帯に二枚の布マスクと奇抜な政策で世界中の度肝を抜かしていた日本政府だが、やっと、条件付きとはいえ現金支給という経済対策が出てきて一安心した。
収入が大幅に減少して住民税が非課税となる水準までになってしまった低所得世帯、中小企業・個人事業者に現金を支給するとのこと。もちろんこれらは国籍関係なく、日本での長期に在留資格があれば給付対象になるという。