米在住内科医が提言。日本も直ちに大規模な新型コロナウイルスの検査を実施し、真の感染の広がりを把握せよ

いつになれば正常に戻るのか

 マサチューセッツ州でも、新型コロナウイルスの感染者と死亡者の数は増え続けており、感染症の専門家は最悪の事態はまだ来ないと警告しています。ノースイースタン大学の疫学者サミュエル・スカルピーノ博士は、「コロナウイルスのパンデミックはいつ終了しますか?」というボストン・グローブ紙の質問に対して、「疫学で最も難く、誰もが最も関心を抱く質問の1つです」「ボストンでは、ピークは少なくとも数週間後にくる可能性が高い」とコメントします。ちなみに科学者らは、「傾向の変わり始めの最初の兆候は、検査の数が増えても、数週間連続して新しい症例が減少する」こととします。  さらに専門家は、ワクチンが開発できるようになるまで、さまざまな地域でウイルス感染の山と谷が連続して発生すると予測しています。ちなみに、ワクチン開発までには少なくとも12~18か月かかる可能性があります。治療薬はワクチンより早く登場すると考えられています。

日本が避けられないこと

各国の検査数 新型コロナウイルスの感染が中国以外の国へも広がり始めたとき、日本は最初に影響を受けた国の1つです。ところが現在、先進国の中で最も影響を受けていない国の1つ。その理由として「検査が少なすぎること」、さらに「日本は、他の国に比べて感染者の件数が著しく少ない「誤った安心感」につながる可能性がある」とニューヨークタイムズビジネスインサイダーを通じて多くの専門家が批判しています。  日本でも、今すぐに大規模なテストを始めて真の感染の広がりを理解し、必要に応じて緩和など適切な措置をとることを期待します。 <文/大西睦子>
内科医師、米国ボストン在住、医学博士。東京女子医科大学卒業後、同血液内科入局。国立がんセンター、東京大学医学部付属病院血液・腫瘍内科にて造血幹細胞移植の臨床研究に従事。2007年4月より、ボストンのダナ・ファーバー癌研究所に留学し、ライフスタイルや食生活と病気の発生を疫学的に研究。08年4月から13年12月末まで、ハーバード大学で、肥満や老化などに関する研究に従事。ハーバード大学学部長賞を2度授与。現在、星槎グループ医療・教育未来創生研究所ボストン支部の研究員として、日米共同研究を進めている。著書に『カロリーゼロにだまされるな――本当は怖い人工甘味料の裏側』(ダイヤモンド社)、『「カロリーゼロ」はかえって太る!』(講談社+α新書)、『健康でいたければ「それ」は食べるな』(朝日新聞出版)がある。
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