米在住内科医が提言。日本も直ちに大規模な新型コロナウイルスの検査を実施し、真の感染の広がりを把握せよ

ニューヨーク州知事「責任は私がとる」

 ファウチ長官の助言のもと、各州で取り組みが行われています。中でもニューヨーク州アンドリュー・クオモ知事のリーダーシップは際立ちます。州民に対して「外出禁止令」を要請するとともに、検査を急速に増やしています。  実際、全米の多くの病院や研究所は、それぞれの技術で検査ができるはずです。ところが米政府は1月31日に新型コロナウイルスの流行を「公衆衛生上の緊急事態」と宣言し、同時に、このウイルスの検査に米食品医薬品局(FDA)の「緊急時使用の承認」を得ることを義務付けました。つまりFDAが承認しない検査は許されなくなったのです。  ところがクオモ知事は、3月9日の週の初めに、「州が問題を自らの手に委ねる」と言い放ち、FDAはすべての検査のプロトコールを承認していないもの、28の民間研究所と契約したことを発表しました。FDAはその週の金曜日に、ニューヨーク保健省に民間の研究所との契約により1日に数千のコロナウイルステストを処理することを許可しました。  またクオモ知事は、病院のベッド数を増やす準備をし、病院に収容力を50%増やすように要請しました。ニューヨーク市マンハッタンの大型コンベンション・センター(Javits Center)などを臨時の病院として利用し、2000の病院用ベッドを追加する予定です。  ニューヨーク州(3月23日午後9時半現在)は7万8千289検体の検査をして、そのうち感染者は2万875人、死亡者は114人です。

「緩和」の効果は?

 ボストン・グローブ紙に対して、「私たちが今やっていることは間違いなく価値があります」とノートルダム大学の疫学者アレックス・パーキンス博士は言います。  世界がこの規模のパンデミックに最後に直面したのは、第一次世界大戦中に始まったスペイン風邪の流行(1918〜1919年)です。その時、社会的距離の効果は明らかでした。CDCによると、インフルエンザのパンデミックがピークに達したため、セントルイスは第一次世界大戦の勝利のパレードをキャンセルすることを決定しましたが、フィラデルフィアは継続することを選択しました。翌月、フィラデルフィアの1万人以上がインフルエンザで死亡しましたが、セントルイスの死亡者数は700人を超えませんでした。  また、ネイチャーの報告によると、1918年にスペイン風邪に対して、セントルイスは、流行が急に増えた約1日前から143日間学校を閉鎖しました。一方、ピッツバーグは、ピーク後7日後、53日間学校を閉鎖しました。するとセントルイスでのインフルエンザで死亡率は、ピッツバーグのおよそ3分の1でした。
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