東南アジアでも最も厳しいレベルの入国制限をするベトナム。歩いて感じた「日本人」への警戒感

旧市街

雨が降っているとはいえ、人影もまばらでシャッターをおろした店が多い旧市街

ベトナムが東南アジアでも最も厳しい防疫措置

 今、世界中が新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の悪影響を受け、混乱しているのは誰もがご存知のことだろう。東南アジアも同じで、各国の渡航者数が激減している。  近年日本人からも人気の旅行先となっているベトナムも同様だ。特にここ数年は観光だけでなく、商用などの訪問者も多く、長期間人者数も増加の一方だったにも関わらず、COVID-19の影響でベトナムへの渡航者が減少している。ベトナム文化・スポーツ・観光省が発表している統計によると、2020年1月期の外国人入国者数は199万4125人だったところ、同年2月期は124万2731人になった。3月はさらに減少することが確実となっている。  というのも、すでに中国からの航空機乗り入れ禁止、韓国に対してはビザ免除措置を一時的に停止、全航空便が欠航中となっていたが、ベトナム政府はそれに加えて今月14日、欧州27か国からの入国禁止を決定。15日正午から実施しているからだ。今後はさらにアメリカから渡航入国規制も検討中であるという。  これは、2月中旬まで新たな感染者がなかったものの、イギリスからの飛行機内で集団感染が発生してしまい、ベトナム国内での感染者が急増してしまったことによる措置だ。在ホーチミン日本国総領事館のサイトでは、ベトナム保健省の発表として、3月18日午前11時時点でベトナム国内での新型コロナウイルスの陽性事例が67人(その内16人は治癒)と発表されている。  また、3月18日からは外国人に対するビザ発給を1か月間停止する措置をとっている。日本人はビザなしでも15日間の滞在が許されてきたが、18日以降は公務以外で入国する場合、新型コロナウイルスに感染していないことを示す証明書が必要になる。ただ、この「証明書」がどんな文書なのかは不明であり、日本では実質的にこういった書類が出ないとも言われており、しばらくの間、ベトナム渡航は困難になることが予想される。  このように、ベトナムは東南アジアでは最も厳しい防疫措置を採っているので、ベトナム国内も経済的に大きな影響が出ることになるだろう。

すでにハノイでは営業しない店が目立つ

通常時の旧市街

これは冒頭の写真とほぼ同じエリアの2年前の様子。通常時の旧市街は深夜でもこれだけの人が集まっているのだが…。(2017年12月撮影)

 ベトナムの首都ハノイにおいても観光客の減少、市内の商いに関する悪影響が目に見えて感じられる。商店や飲食店は自主的に、あるいは政府や地域の行政機関、警察などの命令で休業しているところも多い。  ハノイだけでなく、南部の商業都市ホーチミン、中部の港湾都市ダナンでも営業停止になっているところがある。レストラン、バー、映画館、エンターテインメント系の施設が対象となっているようだ。  日本人経営の店なども影響が出ている。客の激減ならまだしも、突然当日あるいは翌日から営業を停止するように通達が来る。これらの地域の経営者によれば「特にCOVID-19に関係ないにも関わらず、行政や公安のその場の判断で突然休業を強いられた」という声が相次いでいる。
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ベトナムでも「日本は対策が後手後手」イメージ
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