鉄道歴史パーク in SAIJOで新型の「振り子車両」を体験してみた<コロラド博士の鉄分補給>
前回に引き続き、息抜き回として昨年11月23日に開催された鉄道歴史パーク in SAIJOについてその様子をお伝えします。SARS-CoV-2(新型コロナウィルス)問題のために世界中でイベントの類いは壊滅的ですが、少しはお楽しみいただけると思います。
このイベントは、主催が西条市、JR四国の協力で毎年開催されています。この鉄道歴史パーク in SAIJOを構成する四国鉄道文化館では、四国島内の高速道路ネットワーク充実により厳しい競争に晒されているJR四国が、どういう将来を模索しているかその片鱗をみることができます。
フリーゲージトレインを下車するとその向かいにある西条駅構内の柵が解放してあり、見慣れない真新しい気動車(ディーゼルカー)がごろごろ鳴いています。これは乗らねばなりません。
ところで、こういう場所に必ずいるはずのヤツがいません*。イベント列車が走れば伴走し 、イベントあれば現れ 、ロンドンにも現れるモンスターのくせに病気でしょうか? 心配です。西条にはポ◎モンセンターがありません。気になりますが、ドアが閉まりそうなので乗車しました。車内は満席ではありませんが、席はかなり埋まっています。
〈*JR四国のシンボルに 「すまいる えきちゃん」「れっちゃくん」2019//11/27交通新聞 電子版〉
最後尾車両は空いていましたので、座って一休みすると、目の前にヤツの相棒がいます。そうそう、ヤツらは分離式でした。しかも5色もいろちがいがいます。まるで頭の白いお友達のお財布を狙うポ◎モンです。実は、ヤツ(すまいるえきちゃん)は、この日埼玉県羽生市へ出張していたとのことでした。寂しいね。
さて、乗車すると早速JR四国定番の振り子体験です。気動車での振り子台車は、JR四国2000系で初めて実用化したもので、土讃線や高徳線などの線形の悪い区間を走る気動車特急を一新しました。しかし、JR四国2000系の登場は1989年と30年も昔で、既に初期車両の廃車が始まるなど、老朽化が進んでおり、新型車両の配備は急務なのですが、JR四国2600系気動車の失敗によって急遽開発されたのがJR四国2700系です。JR四国2700系もJR四国2000系同様の制御付き自然振子式を採用しています。この方式は、製造費が高く、維持費も高いのですが、JR四国2600系で簡易振り子式を導入したところ、土讃線では運用が難しいことが判明してJR四国2600系は量産中止、JR四国2600系をもとに制御付き自然振子式としたJR四国2700系が開発されました。
残念ながら走行しませんでしたので乗り心地は分かりませんでしたが、やはり新しい車両はよいものです。南風号や宇和海号などのJR四国2000系特急に乗ると、車両の傷みが既に隠しようなくなっている感があり、乗り心地もやや悪くなっています。
新造車両のJR四国2700系には多いに期待できます。
新型特急車両2700系試乗会……しかし、ヤツがいない!
雨あがる✨#世界キャラクターさみっとin羽生 pic.twitter.com/I3QTIwZL4p
— すまいるえきちゃん♡ with JR四国デザインPT【公式】 (@Smile_Eki_Chan) November 23, 2019
新型特急車両2700系試乗会。振り子体験
この連載の前回記事
2020.03.14
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