バレンシアの火祭りもコロナウイルスの影響で延期。損害は830億円規模か

バレンシアの火祭り

photo by keith ellwood via flickr(CC BY 2.0)

スペイン最大のイベントが中止。その余波大きく……

 スペインで最大イベントのひとつバレンシアの火祭り(Las Fallas)がコロナウイルスの影響で延期となった。  この行事は3月15日から19日の4日間が予定されていた。ところが、中止にするという決定が10日の午後9時頃にチモ・プッチュ州知事によって下された。この判断が遅くなったのは州政府がスペイン保健省の判断に委ねていたからだ。州政府による独自の判断を避けた。あとから州民やメディアから州政府への批判を避けるためであった。(参照:「Las Provincias」)  プッチュ州知事はこの決定を下す前にイーリャ保健相そしてサンチェス首相と相談した。スペイン政府も延期に同意したという確証を取っておくためであった。  ところが、問題はこの行事の延期が決定されるのが遅かったために、バレンシア市街を飾るおよそ700体の風刺人形のほぼ7割が設置を既に終了していたことだ。火祭りはこの言葉が示す通り、最終日19日に風刺人形を燃やすことになっていたのだが、設置し終えた風刺人形は解体が容易な構造になってはいないのだ!

風刺人形問題が要因で「7月開催に延期」に方針変更

 80年の歴史を持つこの祭りに飾る風刺人形も祭りの規模が拡大して行くにつれて風刺人形も規模が大きくなっている。多くの人形が一般のマンションの4階とか5階に届くまでの高さになっている。  解体には費用が掛かる。その費用を誰が負担するのかという問題から始まって事態は容易には収まりそうもない。祭りを延期するというのは初めてのことで、解体が必要といったことなどは今まで考慮の対象外になっていた。  さらに、解体すると言っても、それを保管する場所などを考慮するといつまで保管せねばならないのかという問題も発生している。そこで、州政府は火祭りの主催者側と相談して2日後に開催は7月15日から19日までにすると決定させた。バレンシア市が恒例で7月に行っているバレンシアを広く知ってもらうために色々な行事が行われているが、それに火祭りを組み入れることにしたのだ。  但し、いつも市庁舎の前の広場に設置する巨大な風刺人形については19日までに燃やすことを関係当局は明らかにした。それを解体するのは危険性を伴うという設計者マノロ・マリンとホセ・ラモンの見解を尊重したからだそうだ。  火祭り組織連合の方では人形を解体して7月まで保管するということになった。しかし、当初、人形を作った職人は解体には賛成ではく燃やすことを主張していた。解体するように設計されておらず、その為の費用も嵩むからであった。  一応、解体費用は州政府又は市政府が負担するということになっているそうだ。その背景には、火祭り組織連合は開催が延期と決まった時、人形を設置したそれぞれブロックごとのグループに対して解体の費用及び解体する人の保険などが明確になるまで、そのままにしておくようにという指示を出したいたことが挙げられる。州と市の両政府がそれを負担するように圧力をかける為であった。(参照:「Las Provancia」)
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