「性の後進国・日本の印象をほぐすお手伝いができたら」
女装パフォーマー・ブルボンヌ氏は「campy!bar」プロデュースを手がける
「Campy!bar」のプロデュースを担う女装パフォーマーのブルボンヌ氏は、現在日本各地の自治体・企業や学校を周り、性に関する講演活動も精力的に行っている。
「男子・女子っていうけれど、何を基準に分けてるの? 服装や髪型、それとも性質? というお話をすることで、“男と女”をどう捉えていたか、性とは固定的なものではないんだな、という要素に気づいてもらえたらいいなと思っています」
性というテーマについては、「日本は後進国という印象がある」というブルボンヌ氏。
「日本は法的に同性同士の恋愛をサポートするものは何もない。男女格差のギャップランキングでも低い評価で、性に関するテーマについては、先進国を気取れないくらい世界から遅れをとっているという印象があります。大げさかもしれませんが、そういう歪みをほぐす意味でも、Campy!barみたいな場所がお手伝いをできれば、という思いもあるんですよ」
性の多様化やLGBTへの理解が叫ばれる中で、「知らないことは嫌悪や偏見を生む。まず私たちと触れ合い楽しむことで、いろんな人間がいるんだと肌で感じてもらうのが一番」と語った。
「気軽な感覚で私たちと触れ合ってほしいです!」
家弓氏は、「Campy!bar」の営業形態について「新しいビジネスモデルになるのでは」と語る。
「ひとつの空間で昼と夜の業態がガラッと変わるという演出は、画期的だと思います。二毛作営業にすることで、朝9時から翌朝5時までオープンできるのも、このフロアではこの店舗だけ。しかもデパートのテナントとして、というところが注目ポイントではないかと」
世界的に見ても、日本の最新情報発信の核ともいえる渋谷。今後、新宿二丁目発信のジェンダー・セクシュアリティーフリーのカルチャーは、渋谷に、そして世界に融合していくのだろうか。今後の展開に注目が集まる。
<文・写真/櫻井れき>