カジノ誘致に反対する“横浜のドン”が安倍首相・菅官房長官に再び反旗

彼ら(政治家)は、何でもメシの種にする

カジノ問題追及本部の国会議員

横浜市のカジノ候補地である山下埠頭を視察するカジノ問題追及本部の国会議員

 そして囲み取材で秋元司衆院議員(元IR担当副大臣)が逮捕されたカジノ汚職について聞かれると、藤木氏は次のように解説していった。 「私たちには追い風でしょう。でも、あんなことは政治家ならみんなやっていることだから。IRが絡んだだけの話で。全部書いたら、何百ページあっても新聞は足りないよ。彼ら(政治家)は、何でもメシの種にする」  90歳とは思えないパワフルな語りぶりの藤木氏に対して、「カジノ問題追及本部」を立ち上げたばかりの野党も注目し、連携を強めようとしている。  1月14日には追及本部メンバーの国会議員が、カジノ候補地となっている横浜市の山下埠頭を視察。市担当者から説明を聞いた後、ここからの立退きを拒否している横浜港運協会でヒアリング。藤木氏の側近である水上裕之・同協会常務理事から、「カジノ抜きのリゾート開発計画」についての説明を受けた。  その後、追及本部を代表して立憲民主党の大串博志・幹事長代理が、藤木氏に対して「野党ヒアリングで話をしてほしい」との要請もした。横浜港運協会のトップと野党が連携しながら、海外カジノ業者の日本進出(日本国民の国富流出)を阻止しようとし始めたともいえる。  野党は、カジノ汚職と桜を見る会と中東自衛隊派遣を中心に安倍政権を追及する構えを見せている。今後の与野党攻防が注目される。 < 文・写真/横田一>
ジャーナリスト。8月7日に新刊『仮面 虚飾の女帝・小池百合子』(扶桑社)を刊行。他に、小泉純一郎元首相の「原発ゼロ」に関する発言をまとめた『黙って寝てはいられない』(小泉純一郎/談、吉原毅/編)の編集協力、『検証・小池都政』(緑風出版)など著書多数
1
2
バナー 日本を壊した安倍政権
新着記事

ハーバービジネスオンライン編集部からのお知らせ

政治・経済

コロナ禍でむしろ沁みる「全員悪人」の祭典。映画『ジェントルメン』の魅力

カルチャー・スポーツ

頻発する「検索汚染」とキーワードによる検索の限界

社会

ロンドン再封鎖16週目。最終回・英国社会は「新たな段階」に。<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

国際

仮想通貨は“仮想”な存在なのか? 拡大する現実世界への影響

政治・経済

漫画『進撃の巨人』で政治のエッセンスを。 良質なエンターテイメントは「政治離れ」の処方箋

カルチャー・スポーツ

上司の「応援」なんて部下には響かない!? 今すぐ職場に導入するべきモチベーションアップの方法

社会

64bitへのWindowsの流れ。そして、32bit版Windowsの終焉

社会

再び訪れる「就職氷河期」。縁故優遇政権を終わらせるのは今

政治・経済

微表情研究の世界的権威に聞いた、AI表情分析技術の展望

社会

PDFの生みの親、チャールズ・ゲシキ氏死去。その技術と歴史を振り返る

社会

新年度で登場した「どうしてもソリが合わない同僚」と付き合う方法

社会

マンガでわかる「ウイルスの変異」ってなに?

社会

アンソニー・ホプキンスのオスカー受賞は「番狂わせ」なんかじゃない! 映画『ファーザー』のここが凄い

カルチャー・スポーツ

ネットで話題の「陰謀論チャート」を徹底解説&日本語訳してみた

社会

ロンドン再封鎖15週目。肥満やペットに現れ出したニューノーマル社会の歪み<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

社会

「ケーキの出前」に「高級ブランドのサブスク」も――コロナ禍のなか「進化」する百貨店

政治・経済

「高度外国人材」という言葉に潜む欺瞞と、日本が搾取し依存する圧倒的多数の外国人労働者の実像とは?

社会