「顔を見てから出会う人が信用できなくなった」 27歳婚活美女の苦悩とは

顔でしか判断されない……中身を見てもらえない苦悩

 外見にコンプレックスがある人からひがまれることも多いという花田さん。モテることはポテンシャルではある。しかし、花田さんはモテるから、外見がいいから、ということを”アドバンテージ”として捉える世間と、”普通に自分とマッチする人に出会いたいだけ”という自身の気持ちとのギャップに悲しんでいるように見えた。 「今は外見だけを魅力と捉えられることに、トラウマすら感じます。過去付き合った彼氏とはあまり長く付き合えたことがなくて、いつも”思ったより重たいんだね”とか”イメージと違かった”というようなことを言われます。交際前と後で、ギャップができるような振る舞いをしているつもりはありません。ただ、過去の恋人たちはみんな私の”顔が好き”と言ってくる人たちでした。  顔の好みだけで私との交際を決めるから、私の性格や価値観を受け入れてもらえないのかもしれない。そう思ううちに”内面コンプレックス”になりました。私に、顔で期待されるだけの中身がないから飽きられてしまうんだ、と」  外見の良さから”こじらせ女子”になってしまった花田さん。今では中身を見てもらえないコンプレックスから、恋愛のやり方をもこじらせてしまったという。 「今では顔を見てから出会う人が信用できなくなってしまって、顔を見ずに絡むことができるネットやゲームで出会った異性しか好きになれなくなってしまいました。  外見が良すぎる人は気が引けてしまうので、できれば彼女ができたことがない童貞の人がいい。昔の人と性格面を比べられるのが怖いし、女遊びしている人を信用できないからです」

”顔モテ”だけでは根本的ではない

 外見がいいことは結果的に多くの人から評価される対象になるが、相互性がない。花田さんは外見よりも中身が合う人を求めているということなので、結果的に花田さんにとって”顔モテ”はあまり意味がないという。 「むしろ、自分が今出会いたい恋愛経験の少ない人からは”自分にはもったいないから”と敬遠されてしまいます。顔モテできても、好きな人に好かれなかったら意味がありません。  世の中、美しさが全てではありません。むしろ、美しさは失われていくものなのに、若い頃外見に頼って中身を磨かなかった自分を呪いたい」  ”顔モテ”しやすい花田さんは、これまで何度も顔だけで知らない人からのストーカー行為に悩まされてきたともいう。  ”美人は得、美人でない人は不幸”……そうとは限らなかった。社会は無意識に、美人を”人種差別”しているのかもしれない。 <取材・文/ミクニシオリ>
1992年生まれ・フリーライター。ファッション誌編集に携ったのち、2017年からライター・編集として独立。週刊誌やWEBメディアに恋愛考察記事を寄稿しながら、一般人取材も多く行うノンフィクションライター。ナイトワークや貧困に関する取材も多く行っている。自身のSNSでは恋愛・性愛に関するカウンセリングも行う。
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