文頭のCDCの報告によると、インフルエンザのために医療施設を訪問した人は、先週の4.7%から今週は5.0%にほぼ横ばいです。このデータだけで今後、インフルエンザがどのように展開するか予測は難しいですが、CDCの報告書は、インフルエンザ関連の入院と死亡が全体的に少なくなると示唆していますというのも、インフルエンザによる合併症に苦しむ大部分の人は65歳以上の人だからです。
ただし、昨年末にインフルエンザの症状で医療機関を受診した患者数は、ここ10年間でもっとも深刻であった2017年から2018年のインフルエンザシーズンの時のピークに達しました。このシーズンは、約6万1000人の米国人がインフルエンザで死亡しました。ですので、多くの専門家は、現在がシーズンのピークと判断するのは時期尚早といいます。
ところで毎年のワクチンの種類はどのように決まるのでしょうか?
世界100か国以上100を超える国立インフルエンザ研究所が、年間を通じてインフルエンザの調査し、数千もの患者サンプルを集めて検査します。その後、それぞれの研究所は、代表的なウイルスを、次の5つの世界保健機関(WHO)のインフルエンザ研究センターに情報を送ります。
米国ジョージア州アトランタ(CDC)
英国ロンドン(フランシス・クリック研究所)
オーストラリア、メルボルン(ビクトリア感染症研究所)
日本、東京(国立感染症研究所)
中国、北京(国立ウイルス病制御予防研究所)
WHOは年に2回、インフルエンザワクチンの研究結果を確認し、その年のインフルエンザワクチンの対象となる特定のウイルス(通常3つまたは4つ)を推奨します。最終的に、各国でどのウイルスをワクチンにするか決定を下します。
今シーズンの米国の一般的なインフルエンザワクチンは、日本と同様、2種類のA型株(H1N1株とH3N2株)と2種類のB型株(山形系統株とビクトリア系統株)から作られた4価ワクチンです。ただし米国では、今年のワクチンは、流行のH1N1とよく一致していますが、B株には完全に一致していませんでした。