選択制夫婦別姓の「嫌なら結婚するな」野次。外国人からは「議員の仕事を放棄してる」の声

入籍・婚姻届

bee / PIXTA(ピクスタ)

 「だったら結婚しなくていい!」――。  ご存知の方も多いだろう。衆院本会議で選択制夫婦別姓の導入が議論されるなか、議員席から飛んだ野次だ。

野次の議員は給料泥棒

 いったい、誰がこんな野次を飛ばしたのか、杉田水脈議員ではないか? 彼女は過去に同様の発言をブログでしていた(参照:”杉田水脈氏「だったら結婚しなくていい」は持論だった 過去にも「かたくなな親」批判”|J-castニュース)などと注目が集まっているが、国民を代表する議員たちが集まるなか、こういった発言が出てきたことについて外国人はどのように感じたのか?  まず出てきたのは、「嫌なら●●するな」という論法そのものについての指摘だ。 「日本に限らず、何かの是非を問うときに『嫌なら出てけ』、『嫌ならするな』ということを言う人はどこの国にもいます。しかし、それはあくまでネットなどに溢れる一般人の意見がほとんど。だからと言って許されるわけではありませんが、議論すること、考えることが仕事の議員がそれを言うのは仕事を放棄しているのと同じです。こんなこと、それこそ誰でも言えます。話し合うためにいるのに、その前の段階で議論を終わらせるなら、給料泥棒と一緒ですよ」(アメリカ人・男性・36歳)

議論に生産性がない

 まさに「論外」ということか……。また、次のような意見も。 「少子化は今や日本ではなく、世界中の問題です。そこで夫婦の権利を拡大するどころか、狭める。さらに『結婚するな』なんて、普段何を考えて仕事しているんでしょうか……。何かを解決しよう、前に進めようという意志がまるで感じられません」(デンマーク人・36歳・女性)  どうしたら、婚姻率や出生率が上がるかを考えるべき立場の人間が、「DON’T」を口にしているようでは、こういった意見が出るのも致し方がないだろう。
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