いらすとや
ポイント、キャッシュレス、キャンペーンの3種を使いこなす「ポイントせどり」師
政府が働き方改革の一環として副業を推奨する、大副業時代。しかし、副業といってもアフター5にアルバイトはしんどすぎるし、株やFXなどの投資はリスクが……という意見も多いだろう。
今回登場する転売仮面氏の実践するお得術は、華やかさはないが実用性に富んでいる。メインとするのは、楽天市場やYahoo!ショッピング(ヤフショ)でポイント獲得だけを狙って商品を購入、転売する“ポイントせどり”と呼ばれる“ポイ活”だ。
「例えば、3万円の商品をポイント20%還元で仕入れたとすると、6000ポイントがつきますよね。そして商品を2万7000円でメルカリやヤフオクで転売できれば、差し引き3000ポイントの得になります」
1年弱で楽天ポイントは130万円分(約520万円分の買い物)のポイントを稼ぐ転売仮面氏。ポイントで商品を買えば転売で現金化できるので、立派な副業になる
ポイントせどりのメリットは
競争率にあると、転売仮面氏は語る。
「例えば転売商材として名高いフィギュア、ベアブリックなどは通販サイトに出品されても、高騰が見込めるモデルは30秒以内に売り切れてしまいます。購入するには各種ツールを使い、販売状況のリサーチをしっかりやって、それでようやくスタートライン。副業としてはなかなかハードルが高いでしょう。しかしポイントせどりであれば、比較的競争率は低い。昼休みやアフター5などの空いた時間であっても、購入は可能です」
転売する商材は、新発売の家電製品やニンテンドースイッチなど、
買値と転売時の市場価格の乖離が少ないものを選ぶのが重要だが、それ以上に大切なのがポイントの付与率だ。
「楽天市場やヤフショなどの各種ショッピングサイトでは、さまざまなキャンペーンを打ち、特定の日にポイントの付与率を上げ、集客に繋げています。1%でも還元率は高いほうがいいですから、取れるものはすべて取る、という気持ちで臨むのがベストですね」
また、キャッシュレス決済をはじめとする各種事業者のキャンペーンからも目が離せない。
「企業が新サービスを始めたり、テコ入れを行う際は、
お得なキャンペーンを行ってユーザーを獲得しようとするのが常道です。キャッシュレス決済“PayPay”が初期に行った20%還元キャンペーンなどは、その典型でしょう。いち早く飛びつくことで、先行者利益を得ることができます。」
キャンペーンにはポイント還元率アップだけでなく、無料で新商品がGETできるものや格安で商品を買えるものなどもあるので、意識して生活すれば自然と節約癖が染みつくという。
「正直、
地味でみみっちいことの繰り返しなので、拒否反応が出る人も多いと思いますが、続けていけば『欲しいバッグがあるから、最大限ポイントがつく日を待って買おう』といったふうに、お得を選べる習慣が身につきます。また、利益を最大化するためにはどうすればいいかと試す作業の繰り返しなので、ポイントだけでなく転売やせどりの知識も得られる。さらに通販サイトの誤表記や、見通しが甘すぎて慈善事業レベルになっている企業キャンペーン、極めつきはポイントだけではないセコい稼ぎ方も(笑)、身につくかもしれませんよ」
セコいのか賢いのかわからないが、転売仮面氏のような人こそが今後の社会を泳ぎ切るヒントを握っているのかも。