環境問題対策は誰でも始められる! アウトドアライターが教える明日からできる第一歩
オーストラリアの大規模火災を筆頭に、今年も温暖化や環境に関する問題は山積みだ。アウトドアブームでそういった問題に目を向ける人々は増えてはいるが、世界規模の現象にイマイチピンときていないという人も多いだろう。アウトドアライターのPONCHO氏が、これらを考えるうえでの身近な切り口を挙げてくれた。
まずは「脱&減プラスチックの動きの加速」について。以前、私は当サイトにて「海洋プラスチック問題」について寄稿した。
その問題を簡単に解説すると、ペットボトルやストロー、レジ袋など、プラスチック製の容器が海洋に流出。その量は毎年800トンと推定され、それらが紫外線によって劣化、波に洗われ直径5㎜以下のマイクロプラスチックと呼ばれる状態になり、海洋を汚染、生態系に深刻なダメージを与えているということ。
この問題は世界的にも重要視され、欧米各国を中心に、プラスチック製の容器だけでなくプラスチック製品の生産を削減する動きが出てきている。
日本での対策は、小さな一歩ではあるけれど今年7月から全小売店でのレジ袋の有料化が開始されることが、昨年12月25日に公表された。植物由来で環境負荷の小さいレジ袋は有料化の対象から外すという。
すでにスーパーなどではレジ袋有料化が浸透。コンビニでも有料となれば、買い物の際には忘れずにマイバッグを持って行くことが習慣化されると期待する。
一方でアパレルメーカーでは、昨年末から「H&M」、今年4月にオープンした「無印良品 銀座」、9月には「ユニクロ」や「ジーユー」などでプラスチック製レジ袋を紙袋に変更、買い物袋の有料化を進めている。
でも、持ち帰りだけに紙袋を用いるのも資源の無駄遣い。やはり買い物にはマイバッグ持参が当たり前になってほしい。
現在はコンビニ、ファミレスの多くでも、脱&減プラスチックが進んでいる。プラスチック製ストローを紙製ストローに変更。コンビニ大手のローソンでは、展開する「ナチュラルローソン」で昨年11月から紙製の弁当容器を使った弁当を発売。1個当たり7割のプラスチック使用量を削減したという。
こうした脱&減プラの流れは、今後小売り、メーカー各社で、幅広く拡大していくだろう。
ところでアウトドアメーカーの「パタゴニア」では、1989年に再生紙100%の買い物袋を導入、以後ユーザーはマイバッグが当たり前。今年4月からは買い物袋を全廃することを昨年10月に発表した。
パタゴニアといえば、プラスチック同様に化石燃料由来の素材でできたフリースの生みの親。だがいち早く回収されたペットボトル由来のリサイクルフリースも発売。今から27年も前、1993年の話だ。
私はパタゴニアの商売の仕方や考え方に影響を受けて、世の中が環境や資源に対する意識をもっと高く持つようになればと願ってきた。それだけに、その第一歩を踏み出すのに随分と長い時間が掛かったなぁと感じた。
レジ袋の有料化
アパレル界も脱&減プラ
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