部下に疎まれる上司はここがダメ。「改善するつもりがダメ出ししかできない」

質問内容をわけて順番に当てる

 「うまくいかなかったこと」を聞くことよりも、「うまくいったこと」を聞くことのほうが、相手に抵抗感を与えないとはいえ、いきなり「うまくいったこと」を聞くことは唐突だ。  そこで、「うまくいったこと」を聞く前に、「やってみてどうだったか」というように、うまくいったとか、いかなかったとかという制約を与えずに自由に答えてもらう質問をする段階を入れる。  以下の質問をこの順で繰り出すと、部下や後輩が、改善したことをスムーズに答えてくれる確度が高まる。是非、試してみていただきたい。  ・やってみてどうでしたか?  ・うまくいったことは何ですか?  ・うまくいかなかったことは何ですか?  ・改善したいことは何ですか?

部下が答えやすい質問を

 質問:改善点を聞いても相手が答えてくれない  上司として部下に改善点を聞いたのですが、部下は答えてくれません。これまで質問したことなどなく、一方的に話していたので、部下は聞くことしかしていませんでした。突然、質問したので、めんくらったのかもしれません。 「今日もどうせ詰められる」と思って、口ごもったのかもしれません。どうすればよいのでしょうか?  回答:段階的に質問をする  改善点を答えさせるということは、相手にある程度ストレスを与えます。いきなり改善点を聞くと、そのストレスに対応できる準備ができていないことがあります。段階的に質問をしていって、改善点を答えさせることがお勧めです。 図表 【山口博[連載コラム・分解スキル・反復演習が人生を変える]第171回】
(やまぐち・ひろし) モチベーションファクター株式会社代表取締役。国内外企業の人材開発・人事部長歴任後、PwC/KPMGコンサルティング各ディレクターを経て、現職。近著に『チームを動かすファシリテーションのドリル』(扶桑社新書)、『クライアントを惹き付けるモチベーションファクター・トレーニング』(きんざい)、『99%の人が気づいていないビジネス力アップの基本100』(講談社+α新書)、『ビジネススキル急上昇日めくりドリル』(扶桑社)がある
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