パパが1年半、ほぼ毎日保育園の送迎をしてみて感じた3つのメリット

メリット3:親である実感を持ち続けられる

 約10ヵ月間お腹の中で子どもの成長を支え出産まで担う母親と比べると、父親が親として自覚するには時間がかかります。その差を埋めるには、子どもと一緒に過ごす時間や濃さを増やすことが有効だと考えています。  毎日の保育園送迎により積み重なっていった息子との時間は、「自分はこの子の親なんだ」という認識を強くしてくれました。  保育園に預ける時には、子どもの様子を保育士さんに伝えます。そのためには、子どもの「いつもの状態」を知らないといけません。平熱が何度で今どんなことに興味を持っていて、どんな食べ物を好むのかなどを観察する必要があります。自分の体調や仕事と同じくらい自然に息子が人生に組み込まれるため、育児をかなり主体的に考えるようになってきました。  息子に関することを妻づたいに聞くのか、自分が保育士さんから直接聞くのかの差は大きいはずです。

仕事の優先順位を意識するようになった

 3つのメリットを挙げましたが、もちろんデメリットも感じます。朝夕に行う保育園の送迎が時間的な制約になることです。  私は基本的には在宅で仕事をするスタイルなので、送迎の時間に合わせてスケジュールを組みやすいです。しかしやりとりする相手はたくさんいて、彼らには彼らの都合があるわけです。仕事の進行の仕方、出張や打ち合わせなど外の仕事の調整など、筆者の都合だけではうまくコントロールできません。  そのため、この1年半は優先順位を相当に意識し、大きく改革する必要がありました。最初よりはうまくまわせるようになってきたものの、まだまだ改善は必要です。  とはいえ息子との時間に重きを置いたことで、仕事の優先順位をつける精度は上がりました。送迎で息子と過ごした時間はかけがえのないものであり、今後も続けていきます。  働き方は多様化しており、パパの方が時間に融通がききやすい家庭もあるはず。送り迎えはママメインの状況は今すぐ変わらないかもしれません。送迎の良さを知り、子ども達とのかけがえのない時間を大切にしたいパパ達がたくさん増えたらいいなと筆者は思っています。 <文/薗部雄一>
1歳の男の子を持つパパライター。妻の産後うつをきっかけに働き方を見直し、子育てや働き方をテーマにした記事を多数書いている。
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