人気が高まっているといえば、
ソロキャンプだ。キャンプ芸人さんのSNS投稿から火が点き、昨年の10月からは深夜テレビドラマ『
ひとりキャンプで食って寝る』が放映。1月6日からはアニメ業界にソロキャン・女子キャンブームを呼んだ『
ゆるキャン△』のスピンオフショートアニメ『へやキャン△』も始まった。キャンプというと男性のイメージが強かったが、これらのドラマによって
女性のソロキャンパー化がこれまで以上に加速しそうな予感がしている。
アウトドアは定番のBBQや近年だとグランピング、その前には山ガールなど、切れ目なくブームが続いている。それらは娯楽として流行っているけれども、一方で
自然を知る大切な時間だと思う。
今世紀に入ってから東日本大震災をはじめ、多くの災害に遭っている日本においては、
自然のなかでの体験が多いほど、命を守る判断力、不便な生活を送る対応力を養え、乗り切る術を持てると思う。
私は消防団に属しているが、その活動でアウトドアを通して身につけた知識、技術が役立っている。だからこそ一時のブームだとしても、娯楽であっても、多くの人が
自然のなかで過ごす時間が、その人達自身とその周囲にいる人達を助けることになればと期待している。
最後は、リサイクルについてだ。
アウトドア好きのなかには、フリマアプリやリサイクルショップで、道具やウエアを購入または売却する人が案外多い。アウトドアブランドの道具やウエアは高価なので、ビギナーが最初に道具を揃えるのに利用することも多い。
特にフリマアプリの人気ぶりを見ると、自分が不要になったものが、お金になり、誰かの必要なものになることが楽しいと感じている人が一定数以上いることがわかる。その逆に、誰かが不要になってくれたおかげで、中古品であっても欲しいものが安く手に入る喜びもある。
こうした
個人間のリサイクル、物々交換的なサイクルが今年以降も一層活発になるといいなぁと思う。環境問題を口にすると事が大きくなりすぎて敬遠、アレルギーを起こす人が増えてくるけれど、身近な楽しみや喜びがともなうフリマ的活動は、そうはならないのがいい。
ところでアウトドアブランドの商品は高価と書いたが、それは過酷な自然環境での使用に耐えうる耐久性を持っていることが理由のひとつにある。そして破けたり壊れたりした際に、多くのブランドで修理対応してくれる。つまり
高価ではあるけれど、修理もできるので、10年以上も使用できる。つまり、気に入ったものを長く使える。
1円でも
安くということだけでなく、よいものを長く使う人が2020年にもっと増えるといいなぁと思う。
<取材・文/PONCHO>