保守論壇誌『月刊日本』が選ぶ、2019年5つの「憂国」ニュース

煽られる分断、総理の走狗として動く官僚

◆4.総理のためだけに動く「官邸官僚」。今井補佐官の正体<森功氏>   安倍政権は2019年11月で憲政史上最長内閣となった。これを支えてきたのが、今井尚哉首相秘書官兼首相補佐官を中心とする「官邸官僚」たちである。  ノンフィクション作家の森功氏によれば、今井秘書官が安倍総理のために必死に働いていることは間違いないが、彼は安倍総理を守ることばかりに力を注ぎ、国家や国民のために働いているようには見えないという。  これではまともな政策が行われるはずがない。実際、今井氏が主導してきた政策はことごとく失敗していると、森氏は指摘している。   今井氏のような官邸官僚が政治を牛耳る限り、国民の政治不信が払しょくされることはないだろう。 ◆5.日韓対立は両国の国民を不幸にする<石破茂氏>   2019年は日韓関係が過去最悪と言われるほど悪化した年だった。安倍政権は徴用工問題などをめぐる韓国の対応を批判し続け、マスコミも反韓ナショナリズムを煽り続けた。  こうした中、自民党の石破茂元幹事長は、日韓対立は両国の国民を不幸にすると述べ、偏狭なナショナリズムと過度なポピュリズムを強く諌めてきた。  少しでも韓国寄りの発言をすれば「売国奴」と罵られる今日の日本で、実に勇気ある発言である。自民党の良心を見た思いだった。 <文/月刊日本編集部>
げっかんにっぽん●Twitter ID=@GekkanNippon。「日本の自立と再生を目指す、闘う言論誌」を標榜する保守系オピニオン誌。「左右」という偏狭な枠組みに囚われない硬派な論調とスタンスで知られる。
1
2


月刊日本2020年1月号

【特集1】安倍長期政権の終わり方
【特集2】日米安保条約の正体
【特集3】日本の食と農が崩壊する
【提起】韓国人被爆者の存在を忘れるな

バナー 日本を壊した安倍政権
新着記事

ハーバービジネスオンライン編集部からのお知らせ

政治・経済

コロナ禍でむしろ沁みる「全員悪人」の祭典。映画『ジェントルメン』の魅力

カルチャー・スポーツ

頻発する「検索汚染」とキーワードによる検索の限界

社会

ロンドン再封鎖16週目。最終回・英国社会は「新たな段階」に。<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

国際

仮想通貨は“仮想”な存在なのか? 拡大する現実世界への影響

政治・経済

漫画『進撃の巨人』で政治のエッセンスを。 良質なエンターテイメントは「政治離れ」の処方箋

カルチャー・スポーツ

上司の「応援」なんて部下には響かない!? 今すぐ職場に導入するべきモチベーションアップの方法

社会

64bitへのWindowsの流れ。そして、32bit版Windowsの終焉

社会

再び訪れる「就職氷河期」。縁故優遇政権を終わらせるのは今

政治・経済

微表情研究の世界的権威に聞いた、AI表情分析技術の展望

社会

PDFの生みの親、チャールズ・ゲシキ氏死去。その技術と歴史を振り返る

社会

新年度で登場した「どうしてもソリが合わない同僚」と付き合う方法

社会

マンガでわかる「ウイルスの変異」ってなに?

社会

アンソニー・ホプキンスのオスカー受賞は「番狂わせ」なんかじゃない! 映画『ファーザー』のここが凄い

カルチャー・スポーツ

ネットで話題の「陰謀論チャート」を徹底解説&日本語訳してみた

社会

ロンドン再封鎖15週目。肥満やペットに現れ出したニューノーマル社会の歪み<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

社会

「ケーキの出前」に「高級ブランドのサブスク」も――コロナ禍のなか「進化」する百貨店

政治・経済

「高度外国人材」という言葉に潜む欺瞞と、日本が搾取し依存する圧倒的多数の外国人労働者の実像とは?

社会