政治家がらみのカルトニュースが多すぎる! 2019年の「10大カルトニュース」

「桜を見る会:にもカルトの陰

5.朝日新聞(11月28日=紙面では翌29日)「首相の招待状」を信用、戻らない2千万円 桜を見る会 「桜を見る会」をめぐっては、反社会的勢力も参加していたとして、「やや日刊カルト新聞」を無断でパクった怪文書「やや日刊桜を見る会新聞」が議員会館に配布される騒ぎもあった  日本共産党の田村智子議員が火付け役となって炎上した安倍晋三首相の「桜を見る会」。関連で次々と発覚したのがマルチ商法会社「ジャパンライフ」の元会長が「桜を見る会」に招待されていた問題で、これが同社の宣伝に利用され被害拡大につながった。朝日新聞の記事は、政治の問題が具体的な被害の発生につながった事実を被害者の証言とともに報じた。 ◆4.やや日刊カルト新聞(1月16日)三重の麻疹集団感染、発生場所はMC救世神教の中高生2世信者研修会と判明
救世神教の本部

麻疹の集団感染が起こった救世神教の本部(三重県)

 私とともに「やや日刊カルト新聞」で活動する鈴木エイト氏によるスクープ。当時、集団感染が発生した宗教団体の名を三重県が伏せ一般メディアも報じていなかった。鈴木氏のこの記事が教団名を報じた第一報となり、ワクチンを含めて医療を否定する宗教団体の問題が検証される端緒となった。

第4次安倍改造内閣は「カルト内閣」!?

3.週刊文春(10月23日号)有権者に香典や供花 菅原一秀経産相の新たな公選法違反疑惑をスクープ撮
菅原一秀・前経産相

菅原一秀・前経産相

 統一教会と関わりを持つ菅原一秀・前経産相について、週刊文春が10月10日から3週にわたって秘書給与ピンハネ、パワハラ、カニやメロンと言った物品を有権者に贈った買収行為など数々の問題を報道。上記の10月23日号では、一連の報道に端を発した騒ぎの真っただ中にも関わらず菅原氏の秘書が地元支援者の通夜に香典を届けた事実を写真付きでスクープした。統一教会問題に触れる報道ではなかったが、統一教会との関わりが深い閣僚を1人葬り去った、見事な報道だった。 ◆2.日刊ゲンダイ(10月5日)萩生田文科相の後押しで「幸福の科学大学」ついに開学か
認可申請中の幸福の科学大学(現ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ)

認可申請中の幸福の科学大学(現ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ)

 本サイトや他のメディアでも私自身がこの問題について記事を書いているが、現在認可申請中の「幸福の科学大学」と萩生田光一文科相の過去の癒着に最も早く着目して報じたのが日刊ゲンダイだった。萩生田文科相は「幸福の科学大学」の認可の可否を大学設置・学校法人審議会に諮問。来年8月には同審議会が答申を行なう予定になっている。 ◆1.日刊ゲンダイ(9月17日)日本会議系に統一教会系…安倍新内閣はまるで“カルト内閣”  鈴木エイト氏や私自身が本誌や他のメディアで記事を執筆しているが、この問題についても、最も早く報じたのは日刊ゲンダイだった。同紙は2016年参院選で浄土真宗親鸞会幹部信者が野党統一候補となった際、唯一その問題を報じた一般メディアでもある。改めて、同紙の気骨とフットワークの良さを感じさせられた1年だった。  改めて全体を見渡すと、実に無茶苦茶な1年だ。毎年、カルト的な集団が起こす何かしらの問題や事件は絶えることがない。しかし今年の特徴は、とにかく政治がからんだ「カルトニュース」の多さだ。政治家がカルト的なものを利用したり利用されたりすることは避けるべきだし、本来、まともな倫理観があれば避けることができる。カルトだけではなく政治家たちのダメさ加減を嫌というほど見せつけられた1年だった。 <取材・文・撮影/藤倉善郎>
ふじくらよしろう●やや日刊カルト新聞総裁兼刑事被告人 Twitter ID:@daily_cult4。1974年、東京生まれ。北海道大学文学部中退。在学中から「北海道大学新聞会」で自己啓発セミナーを取材し、中退後、東京でフリーライターとしてカルト問題のほか、チベット問題やチェルノブイリ・福島第一両原発事故の現場を取材。ライター活動と並行して2009年からニュースサイト「やや日刊カルト新聞」(記者9名)を開設し、主筆として活動。著書に『「カルト宗教」取材したらこうだった』(宝島社新書)
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バナー 日本を壊した安倍政権
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