プランテーション農場での過酷な労働から「敵性外国人」認定まで。ハワイ日本人移民の歴史から日本人が学ぶべきこと
太平洋戦争で「敵性外国人」に指定、強制収用も
ハワイの日系人の歴史をたどる、オススメの場所
最後に、ハワイに行ったときにオススメの日系人関連スポットについて、原山准教授に聞いてみた。
「オアフ島なら、ハワイ最大の博物館であるビショップミュージアム、日本人移民の歴史を伝えるハワイ日本文化センター(JCCH)、プランテーションで働いていた移民たちの生活を再現したハワイプランテーションビレッジ。あとは日本人街のあったモイリリあたりを歩いてみるとか。また、各地にお寺や神社など、日本人とゆかりのある宗教施設が多く存在しています。
ハワイ島のコナなら、日本人移民が経営していたコーヒー園を、農家ごと展示施設にしているコナ・コーヒー・リビング・ヒストリー・ファーム。そのほか、UCCやドトールの農園もありますね。ヒロの街は日本人移民が多く、シンマチなどの昔の地名や日本人の名前がついたビルが残っています。
それから、スーパーマーケットに行くと『アロハ醤油』など、日本人・日系人の歴史があったからこそ売られている商品をいろいろ発見することができます。ハワイのローカルフードと呼ばれるマグロのポケ(漬けマグロ)やサイミン(細麺の汁そば)なども、日本人移民が持ち込んだ食文化の影響を強く受けている食べ物です」
そんなハワイ日系移民の歴史や文化に関する企画展示「ハワイ:日本人移民の150年と憧れの島のなりたち」が、国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)で開催されている(12月26日までなので、お早めに!)。なお、写真やデータなど充実した図録(税別1800円)は、国立歴史民俗博物館ミュージアムショップなどで企画展示終了後も購入できる。
<取材・文/北村土龍>
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