というわけで、筆者も実際にLAZADAのサイトを覗いてみた。アカウント名(チャンネル名)は「
tokyo city shop」だ。
気になる商品から微妙なものまでいろいろ揃っているが、気になるのは価格だ。
前出の佐谷氏も、「すべてメイドインジャパンですから、日本からの輸入経費がかかる分、日本国内の価格と同じとはいきません」 と価格的に不利な点は認めている。実際、サイトを見ると、タイのECサイトにしては表示価格が高い印象がある。
ぱっと目につく商品だと、
女性向けのセーラー服がある。自治体が扱うにはなかなか攻めたチョイスだと感じるが、タイはコスプレも人気があるし、タイ女性は「カワイイ」が好きなので、興味を引くには十分だ。ただ、価格が17,210バーツだ。約6.1万円なので、タイの収入水準からすると大卒の初任給に匹敵するレベル。これは高い。
お役所にしては攻めた商品。「カワイイ」文化が人気のタイでは売れそうだが‥‥高い。。。
もちろん、ほかの商品を見ていると案外にそうでもないものもある。先のセーラー服は日本の販売価格を追うことができなかったが、筆者も親子で着ている
「火消し」のTシャツはタイ価格、日本価格の双方が判明した。タイ価格は1,090バーツ、日本円で3,893円になる。まったく同じ商品が日本国内向けの価格だと3,850円。わずか43円しか値差がない。
火消しTシャツは日本との値差がほとんどなかった
筆者の娘が着る火消しTシャツ。タイ人からも好評だった
ほかにも日本の価格と大きな値差があるもの、それほどではないものと商品によってばらつきがあった。これは筆者の計算時と値段設定時の為替レートの違い、商品の輸入関税率の違いなどが関係してくるとは思うが、思っているほど差がないという印象だ。むしろ日本に行って買う手間を考えたら安いくらいだ。
現状は40種類ほどの商品を扱うが、実験的な事業なのか恒久的ではなく、今のところ2020年3月末までの出店予定となっている。
タイは今も和食と旅行の2本立てで日本ブームが続いている。この間はぜひとも継続してLAZADA出店を続けてほしいところだ。
<取材・文・撮影/高田胤臣>