kai / PIXTA(ピクスタ)
こんにちは。微表情研究家の清水建二です。本日は、
科学的・心理学的という言葉を多用するインフルエンサーの不都合な真実について、表情研究の専門家として思うことを書きたいと思います。
科学的・心理学的という言葉を多用するインフルエンサーの不都合な真実、それは、
「学術論文を読んでいない」「学術論文を読めていない」「学術論文の引用の引用の引用をしている」ということです。
健康になる、ダイエットに成功する、頭がよくなる、モテるようになる、人に良い印象を与えることが出来る、人を操ることが出来る、ウソを見抜くことが出来る等々の方法を紹介する記事(Web含む)や書籍などには、次のような文言が書かれています。
「
これは科学的(心理学的)に証明されています。」「
○○大学の教授によると、▽▽であることがわかっています。」
ライターや筆者の経験則ではなく(だけではなく)、科学的に実証されているということを紹介しているため、それらの方法を安心して信じられる気がします。
「論文を読んでいない」「論文を読めていない」インフルエンサーが書く表情研究の記事
しかし、表情分析の専門家の私の目から見て、非専門家が書いた少なくとも表情に関する文章内容には、間違えが多々あり、その中には全くもって不正確な記述もあります。
正確ではない記述の筆頭が、「
表情は万国共通と言われているが、日本人には当てはまらない」「
微表情はウソ検知には使えない」の2つです。これらの話題について非専門家が書いている文章は、内容がほとんど不正確です。そもそも、これらの話題は専門性が高く、非専門家が文章を手軽に、しかも断定的に書ける内容ではありません(これら話題の是非について過去記事で論じてきましたのでここでは繰り返しません。論を追いたい方は参考文献の過去記事を参考にして下さい。)。
それでは、科学的や心理学的と謳う記事や書籍の妥当性を、専門家ではない方々はどのように見積もればよいのでしょうか。お手軽なTipsを紹介したいと思います。上位のTipsほど妥当性を疑った方がよい項目です。