国際商取引が禁止された結果、コツメカワウソの争奪戦が激化!?
今年8月26日、絶滅の恐れのある野生動植物の保護を目的とした「ワシントン条約」の締約国会議で、コツメカワウソの国際商取引を原則禁止する議案が採択された(11月26日発効)。これにより、国際取引のための繁殖場は登録が必要となり、そこで生まれた2代目以降のカワウソしか輸入できなくなった。さらに国内取引も「種の保存法」で規制されることになるが、業界関係者は「抜け道はいくらでもある」と証言する。
「例えば、カワウソの輸出元のインドネシアは賄賂が利きます。難しい繁殖をするより、野生のカワウソの子供を獲るほうが手っ取り早くてコストも安い。現在、カワウソの値段は80万~120万円程度。取引禁止で争奪戦が激化し、さらに値上がりすると見られています。密輸業者にとってはさらにオイシイ話になるでしょう」
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<取材・文/北村土龍>