急増する[動物ふれあいカフェ]の闇。癒やされるのは人間だけで動物には負担

動物カフェ

カワウソ、ハリネズミ、チンチラ、モモンガ、フクロウ、ヘビetc……。人間に触られることに慣れていない動物たちも「動物カフェ」では触ることができる

 犬猫以外にもさまざまな動物と触れ合える「動物カフェ」が、ここ数年で急激に増えてきている。実は、その裏側では動物たちに多大な負担がかかっていた。触れ合うことで“癒やされ”ていたのは、人間ばかりだったのだ。

犬猫カフェだけじゃない! 人間を癒やすために傷つく動物たち…

「癒やし効果がある」と人気の、フクロウカフェ。’12年に都内でフクロウを扱う店が登場して以来、ここ数年で全国的に増加している。  数か月前までフクロウカフェの店員として働いていたAさんは「フクロウが好きで働き始めたんですが、いたたまれなくて辞めてしまいました」と語る。 「私の働いていた店では、フクロウたちがおよそ30㎝間隔で密集したまま、足を紐で固定されて飛べない状態になっていました。お客さんが代わる代わるやってきて触ったり至近距離で写真を撮ったりするのも、相当なストレスがかかっていると思います」
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フクロウカフェの店内では、フクロウが20~30cm間隔で足を縛られ、水も飲まされずに固定されていた

病気に罹り、死んでしまうフクロウも多数

人間の環境に合わせることも、フクロウに大きな負担をかけています」と言うのは、別のフクロウカフェの元店員・Bさん。 「室温は人間に合わせているので、シベリアなど寒冷地のフクロウには暑すぎる環境です。でも、水をやるのは『糞尿が増える』との理由で禁止されているんです。喉が渇いたしぐさを見せたら、霧吹きで5回水を吹きかけるというルール。また、フクロウにとっては、人間に合わせた部屋の明るさはまぶしすぎるし、聞こえる音も大音量だったと思います」  そんな環境で暮らしていると、病気に罹るフクロウも増えてくる。 「病気になっても放置です。私の店では月1くらいで“落ちて”(死ぬこと)いました。お客さんに『〇〇ちゃんはどうしたの?』と聞かれると、『お迎えがきました』と、売れて飼い主が見つかったかのような表現をするように指導されていました。実際は、ほとんどが“天国からのお迎え”でしたが……。お客さんの多くは、飼えないからこそ触れ合いに来ているのだと思います。値段は小型が30万円、中型が45万円、大型が80万〜120万円ほどで、売れるのは1年に1~2羽くらいでした」(Aさん)  都内のフクロウカフェを調査した「アニマルライツセンター」の岡田千尋代表理事はこう語る。 「調査の結果、どのフクロウカフェも程度の差はあれ、個体に大きな負担を強いていることには変わりないということがわかりました。閉店後も繋ぎっぱなしの店が多く、一時的に廊下で飛ばすなどしている店もありますが、運動量が足りずに筋肉が落ち、多くのフクロウが不健康になっていきます。例えば、ニューサウスウェールズ州(オーストラリア)では『展示動物保護条例』で、フクロウを飼う場合のルールが細かく決められているんです。『フクロウを飼う場合は、1羽当たり3~4m四方のスペースと、高い位置に止まり木が必要。繋いではならず、他のフクロウが見えない環境に置かなければならない』。しかし、日本は何の決まりもない。店の都合に合わせてフクロウが飼われている状態です」
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「問題児」カワウソはバックヤードで飼い殺し
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